新日本プロレスの“真夏の最強戦士決定戦”「ヤマダインフラテクノスPresents G1クライマックス35」がいよいよ19日に北海道立総合体育センター北海きたえーるで開幕する(優勝決定戦は8月17日、有明アリーナ)。
前回覇者、そしてIWGP世界ヘビー級王者として優勝候補大本命のザック・セイバーJr.(37)はどのような意気込みで大会へ臨むのか。話を聞いた。
-今年はIWGP世界ヘビー級王者としてG1に臨みます。昨年と意識の違いはありますか
「例年ならG1で優勝した選手がIWGPの挑戦権を得る。だからファンの中には『IWGP王者としてG1に出るとなると、去年と比べてモチベーション下がってるんじゃないか』みたいな声もあるようだけど、自分の中では去年以上に優勝したい気持ちが強い。IWGP王者として、強さをみんなに見せつけるっていう目標を果たすために今はすごく燃えているよ」
-ザック選手の実力、そして今の好調ぶりからすれば、ぶっちぎりの優勝の可能性もあると思うのですが
「『絶対的な自信がある』と言ってしまうとさすがに言い過ぎかもしれないが、他の選手と比べて自分にアドバンテージがあるとすれば、それは経験だと思う。去年優勝しているし、最近IWGPを後藤(洋央紀)から取り戻したばかりだ。それに加えてG1は毎日、毎試合、違う会場で違う選手と1戦1戦こなしていかないといけない。そこにストレスを感じる選手も結構いるけど、自分はそれがなんといってもG1の好きな部分。だからかなり自信はあるよ」
-同じブロックで注意している選手や決勝で当たりたい選手は
「2017年に初めて新日本に来てから毎年欠かさずにG1に出場してきたし、新日本でのキャリアもすでに長い方に入ってきていると思うけど、それでも今年同じブロックの中で初めて戦う選手が3人いる。TAKESHITA(KONOSUKE)と(ドリラ)モロニーとELP(エル・ファンタズモ)は初めてシングルで戦うので、それぞれの選手が違う強さと得意技を持っているので、今からとても楽しみだ」
-TAKESHITA選手はAEWでも活躍しています。そういう選手と戦う時は、新日本の強さを見せつけるという意識なのでしょうか
「AEWも団体としてまだ歴史が浅いので、TAKESHITAがAEWを象徴しているかと言われれば、俺としてはDDTの選手という印象もある。ただDDTのことを悪く言うつもりはまったくないし、俺にはたくさんDDTにも友達がいる。それはそうとして、やはり団体を代表しての戦いとなれば、自分には新日本の所属選手としてのプライドと歴史がある。だから新日本の方が強いということを必ず証明しないといけないというふうに思っている」
-話は少し変わりますが、新日本プロレスに柔道の五輪王者ウルフアロン選手が入団しました
「彼が新日本に入る決断をしてくれたことにとても興奮しているし、エキサイティングなことだと捉えている。ただプロレスがやりたいというだけじゃなく、新日本という団体を選んでくれたということは、新日本が他の団体に比べて優れていることの証明でもあるし、アントニオ猪木さんの時代から受け継がれてきた価値が現代でも正しいと認められていることの象徴でもある。ただ、あえてそんなに強調することでもないけれど、彼がやってきたスポーツとプロレスというものは全く違うものなので、彼がこの先どういうふうに輝いていけるか、とても興味深く見ているし、リング上で対峙(たいじ)する日があれば、それを楽しみに待ちたい」
-ウルフ選手は今、プロレスに適応しようと練習を頑張っていると思いますが、それは簡単なものではないのでしょうか
「過去にやっていたスポーツが格闘技系のスポーツであった人間と、それとは遠い、野球などをやってきた人間で比べれば、やっぱり格闘技をやってきた選手の方がプロレスに適応するスピードは速いと思う。ただ他のスポーツとプロレスが全く違うところは、自分が相手の技を受けて、その技を吸収した上で、さらに自分が輝くために観客に自分の強さを見せつけなければいけない部分。その概念は、他のどのスポーツにも見られないものなので、ウルフがそういったプロレス独特の考え方を吸収して、それを実際にできるようになるかどうかは実際にやってみないとわからない。ただ、柔道でオリンピック金メダルを取った功績がある人間なので、そういった意味でも人と比べても早く順応できるんじゃないかと予想している」
-話はまたザック選手自身のことに戻ります。ザック選手は他団体の動向にも詳しいですが、今後IWGP王者として多団体のリングで戦いたい気持ちはありますか
「IWGP世界ヘビー級王座戦の前の記者会見でも言った通り、自分はIWGPのチャンピオンとして他団体の選手と防衛戦がやりたいとずっと思っている。このG1で優勝できたら、新日本の中でこれ以上強さを証明していく必要はないということだし、団体内だけではなく、他団体も含めて自分が一番だと示すことが、新日本にとっても一番いいことだと考えている。日本プロレスリング連盟(UJPW)ができたおかげもあって、他団体との関係も今までになく非常に良好なものになっていると、自分の中で認識している。自分を育ててもらったノアに対して恩返しの気持ちも持ちつつ、IWGP王者として防衛戦をノアでやるというのも自分のやりたいことの一つでもある」
-一プロレスファンとして非常に楽しみです
「自分は新日本所属が長くなって、もうやり尽くしたんじゃないかとか思われているかもしれないけど、まだまだやりたいことはたくさんある。8月30日にはDDTへの出場が決定しているし、今まであまり絡んだことのない全日本プロレスにも行ってみたいと思っている。AEWなどのアメリカの団体ではなく、日本国内でもっとプロレスが知られていくように、自分の強さを見せつけられるような戦いをしていきたい」
-それでは今後はノアのOZAWA選手や全日本の斉藤ブラザーズと王座戦をやる可能性もあると
「可能性はあるね!」

