DREAMが朝青龍に対し、昨年大みそかの「Dynamite!!」への出場を持ちかけていたことが4日、分かった。朝青龍に近い関係者によると、DREAM側が昨年11月の九州場所直前、朝青龍サイドに億単位の条件で打診したという。横綱として現役続行を希望する朝青龍は「それは受けられない」と拒否し、福岡入りしていたDREAM側の関係者と会うことさえしなかったという。

 2人の兄がプロレスとK-1のリングに立った経緯もあり、朝青龍に総合格闘技のリングへの関心がないわけではない。現段階で日本国籍も取得していないことから、日本相撲協会の年寄株を持つことはできず、引退後は相撲界から去らざるを得ないという事情もある。ただ、朝青龍は周囲に「横綱を張った男が、簡単にほかの競技に移ってぶざまな姿を見せることなどできない」と話している。

 仮に朝青龍が引退後に総合格闘技のリングに立つ決意をしたとしても、それは引退後から1年以内に行われるであろう「引退相撲」後になるとみられる。大横綱ゆえに「引退相撲」は盛大なものになり、億単位の金も動く。何よりマゲをしたたままリングに立つことが、相撲界への非礼となるからだ。朝青龍とUFC参戦を表明した石井の対戦実現は簡単なことではない。