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第5回大相撲総選挙
取材後記
昨年以上に番付に影響を与えた「スー女」の票/桑原記者
- 夏場所14日目、日馬富士を寄り切り、37度目の優勝を決めた白鵬
1位 稀勢の里 6位 勢 2位 遠藤 7位 御嶽海 3位 白鵬 8位 豪栄道 4位 安美錦 9位 琴勇輝 5位 琴奨菊 10位 魁聖
上位陣の壁は厚い。そう思い知らされる結果だった。稀勢の里は予想に違わぬどころか、2位にダブルスコアで断トツ。ここまでは、まだ想像の範囲内だった。大相撲総選挙の鍵を握る、直前の夏場所での活躍。そこを意識して予想した琴勇輝、魁聖、御嶽海の3人が、あまり伸びなかった。3人並んで15〜17位にいるあたりは、それなりに活躍が票に反映されたということだろう。だが人気者は、やはり人気者だ。遠藤、勢、安美錦、豪栄道、妙義龍は強かった。
同時に、総選挙の難しさをあらためて感じた。正代への期待票をチェックし忘れていたのは痛かったが、日馬富士の2位、照ノ富士の6位、琴奨菊の25位は完全に予想外。活躍ベースでは、今年は伊勢ケ浜勢は伸びないだろう−。そう思っていたが、そういうわけでもないらしい。琴奨菊が日本出身力士10年ぶりの優勝を果たしたのも、記憶に新しいはず…。稀勢の里への期待にのみ込まれてしまったのか…。謎は深まるばかりだ。
それでも、10位以内で6人、ドンピシャで3人当てた。予想ほど伸びなかったが、白鵬のランクアップを当てたのも少し、うれしい。1年経っても成長ゼロでは、上司に何を言われるか分からない。そういう意味では、安堵(あんど)している。投票結果を見て感じたのは、最近の大相撲人気を支える女性ファン「スー女」の票が、昨年以上に番付に影響を与えているということ。日馬富士や妙義龍に共通する意見は「男らしさ」。そんな目で見てみると、来年はさらに的中できる気がする。精進あるのみ、です。【桑原亮】