20日に62歳で急逝した大相撲の第55代横綱で、日本相撲協会の理事長だった北の湖敏満氏(本名・小畑敏満)の妻とみ子さんがコメントを発表した。

 22日、福岡から19時間をかけ東京・北の湖部屋に亡きがらが到着。同部屋の鳰の湖が、とみ子さんのコメントを代読した。

 「あっという間に亡くなってしまいました。今でも信じられません。前日まで理事長の仕事ができたことを親方らしく誇りに思います。親方は結婚した時から私が表に出ることを嫌がっていました。最後まで親方の言いつけを守り、北の湖部屋が終わるまで、その言葉を貫きたいと思います」

 表に出ず、黒子に徹する姿は、まさに故人の遺志通りだった。

 弔問には元横綱三重ノ海の元武蔵川親方、元横綱審議委員会委員長の海老沢勝二氏、同期の元大関で歌手の増位山太志郎らが訪れた。増位山は「何にも言いようがない。弱音を吐く人じゃなかった。我慢していた」と声を絞り出し、「よく相撲協会のために頑張った。それしかない」としのんだ。