大相撲の第72代横綱に昇進した稀勢の里が、27日に初披露する明治神宮での奉納土俵入りで、「土俵の鬼」の異名を取った元横綱初代若乃花が締めた三つぞろいの化粧まわしを使用することが25日、関係者の話で分かった。26日に東京都江戸川区の田子ノ浦部屋で行われる土俵入りの練習から締める。

 稀勢の里の先代師匠、故鳴戸親方(元横綱隆の里)は初代若乃花の二子山親方の弟子で、新横綱は孫弟子に当たる。関係者によると昭和30年代に先輩横綱が使用した化粧まわしは東京・両国国技館内の相撲博物館に寄贈された品で、稀勢の里は鬼の図柄が描かれたものを譲り受けるという。

 初代若乃花の土俵入りは稀勢の里と同じ雲竜型。軽量ながら猛稽古で鍛え上げた豪快な取り口で知られる。横綱栃錦と「栃若時代」を築き、優勝10回を記録した。