2年半前に幕内を1場所務めた西序二段50枚目の天風(27=尾車)は、最高位大関の照ノ富士に敗れ、1勝1敗となった。

平日の午前10時半ごろとあって観衆はまばらだったが、元幕内同士の対戦に、大きな拍手と歓声が起きた。最後は小手投げで土俵下まで転落したが、天風は「楽しかった。序二段でこんなに声援をもらってよかったのかな」と、笑顔で振り返った。

右膝膝蓋(しつがい)骨脱臼で、昨年7月26日に手術を受けた。先場所まで4場所連続休場。1年前の春場所東十両7枚目で関取だったが、一気に番付を落とした。照ノ富士とは、ともに改名する前から4度目の対戦で、これで1勝3敗。

「(照ノ富士は)四つに組んでもパワーがあった」と、力負けを認めた。それでも関取として活躍していた時と比べて「50(%)は超えていると思う」と、徐々に力が戻ってきていることも実感。「負けたけど、次は頑張りたい」と、最後まで笑顔で前を向いていた。