大相撲名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)で綱とりに挑戦する大関照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が、最高位への思いを語った。

名古屋場所の新番付が発表された21日、都内の部屋でオンラインでの会見に臨み「チャンスをつかみたい」と決意を示した。大関復帰を決めた場所から3場所連続で優勝し、最高位を射止めた大横綱双葉山の再現が期待される。

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照ノ富士は表情を崩さず、宣言した。「(横綱は)なった人にしか分からないことがいっぱいある地位だと思う。だからこそ、経験してみたい。自分の相撲を取りきって、千秋楽まで力を絞り出すという思い。最後に笑っていたい」。1年4カ月ぶりの地方場所。名古屋場所は19年以来2年ぶりの開催となる。「相撲ファンのためにも自分も力になりたい」。看板力士としての自覚がにじんだ。

“双葉山ルート”を歩む。先場所は12勝3敗で大関貴景勝との決定戦を制して優勝。関脇で優勝を果たし、大関昇進の翌場所で連覇をするのは1937年(昭12)1月場所の双葉山以来(当時11日制)だった。双葉山は翌場所も制して場所後に横綱昇進。再現が期待される照ノ富士は、3連覇に向けて「結果は後からついてくる。上がれなかったら、ふさわしくなかったということですから」と、ひょうひょうとしていた。【佐藤礼征】