父の背中を追って、角界入りへ-。大相撲の伊勢ノ海部屋の部屋付きの甲山親方(元前頭大碇)の長男で同部屋に入門した埼玉栄高3年の斎藤成剛(17)が11日、都内にある同部屋で会見に臨んだ。

「大学に行くか、プロに行くかで迷いましたが、同級生たちもプロにいっていたので負けられない気持ちになった。会場を沸かせられるような良い相撲を取れる力士になりたい」と意気込んだ。相撲界に入ることを望んでいた亡くなった母への思いも明かし「関取に上がって、お母さんに伝えたい」と話した。

埼玉栄高相撲部3年時に主将を務めた斎藤は175センチ、110キロ、得意は右前みつ。関東大会個人戦で優勝を飾るなど実力者だ。来年1月の大相撲初場所(8日初日、両国国技館)での初土俵を目指し、今月12日に新弟子検査を受ける。師匠の伊勢ノ海親方(元前頭北勝鬨)は「小さい時から父親の背中を追って相撲に慣れ親しんできた。これからお父さんを抜いていってほしい」と期待を寄せた。会見に同席した甲山親方は「これからがスタート。強くなるには稽古しかない。人の3倍稽古をして上を目指してやるしかない」と呼びかけた。

同日には他に同じ埼玉栄高3年で全国高校相撲宇佐大会個人戦3位の小林嵐(18)も、入門する都内の春日野部屋で会見に出席。師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)から受けた「大相撲は強くなるのは自分次第」という言葉が入門の決め手となったことを紹介し、将来の目標について「大相撲に入るなら横綱を目指したい」と力強く述べた。【平山連】