初日から休場することを決めた新大関霧島の師匠の陸奥親方(元大関霧島)が9日、名古屋市内の部屋で報道陣の取材に応じた。日本相撲協会に「右肋骨(ろっこつ)骨挫傷で約3週間の安静加療を要する見込み」との診断書とともに休場届を出した新大関の状況について、「『変な相撲は取れないよ』と言ったら『ちょっと怖い』と言っていたので、『やめておけ』と言った。本人は良くなれば出たいらしい」と説明した。

場所中の再出場の可能性について問われると、否定も肯定もせず「来場所のためにも、ちゃんと相撲を取れるなら」と話すにとどめた。続けて「『やりたい』でも『ちょっと怖い』では体が悪くなるかもしれないから、やらせられない」とした。ただし、「明日、良くなっていれば出られる可能性もある」と状態が好転することを期待した。

ここ3日間稽古を休んでいるが、「お医者さんには一般的な日本人の2~3倍、回復が早いと言われていた」ことあってケガの治りは師匠の目から見ても早い模様。「炎症が取れれば、途中から出るかもしれない。無理して出ても、お客さんががっかりする。本人が一番申し訳ないと思っている」と愛弟子の身を案じた。

霧島の休場は霧馬山だった頃の20年秋場所以来4度目。今日初日の対戦相手、錦木の不戦勝となった。新大関の休場は20年11月場所の正代以来で、初日から休場は2000年夏場所の武双山以来23年ぶり。これで今場所は、休場の貴景勝とともに2大関が不在となった。