HKT48山本茉央(21)が21日、福岡市の西鉄ホールで卒業公演に出演した。所属するチームHの「シアターの女神」公演で、4年4カ月のアイドル人生に別れを告げた。自己紹介のあいさつでは、「今日、皆さんとの思い出を作って帰りたいです」と笑顔で誓い、最後のステージに立った。

 終盤には、場内スクリーンに思い出の場面が流された。ドラフト会議で指名され、泣きながらガッツポーズする姿が映し出されると、ファンからは大歓声が上がった。キャプテン松岡菜摘(21)から「何かの大会で優勝したスポーツ選手みたいだね」と突っ込まれると、山本は「めっちゃガッツポーズでしたね…。こんなに楽しくHKTの活動をさせてもらっていたんだなと思うと、これからも皆さんをがっかりさせないように歩んでいかないといけないなと思いました」と、照れくさそうに答えた。

 アンコールでは、山本たっての希望で、仲間との結束を歌った「支え」を全員で披露した。気丈に笑顔を見せていた山本も、泣きじゃくるメンバーたちの姿にもらい泣きした。

 山本は4月、「目標にしていることに『海外に行く』というものがあって、それをかなえたいという気持ちがすごく強くなってきました」と、グループ卒業を発表していた。13年の第1回ドラフト会議で、HKT48に指名された唯一のメンバー。同じグループに同期がいなかったが、寂しさを紛らわせてくれたのは、矢吹奈子(16)らデビューが近い3期生だった。「『3期生が同期みたいなもんやん』と、受け入れてくれて、温かく迎えてくれたから、1人じゃないんだって思えました。3期生には感謝してます。悔いのないアイドル人生でした」と感謝し、涙をぬぐいながらステージを降りた。