29日に投票が始まった第10回AKB48世界選抜総選挙(6月16日、ナゴヤドームで開票)の速報結果が30日に発表され、NGT48荻野由佳(19)が2年連続で1位に立った。さらに、7位に太野彩香(20)11位に長谷川玲奈(17)と、昨年圏外のメンバーがジャンプアップ。同グループの1期生では唯一2年連続ランクイン中で9位の加藤美南(19)を含め、4人が暫定選抜入りするなど、NGT48の躍進が目立った。

 昨年の選抜総選挙では、2回目の挑戦となったNGT48のメンバーが10人ランクインし、勢いを見せた。速報1位で世間をアッと言わせ、最終的に5位の荻野をはじめ、本間日陽(18)が13位と躍進した。今年1月、AKB48グループの“楽曲の総選挙”と呼ばれる「リクエストアワー」では、NGTの対象楽曲27曲がすべて100位以内にランクインするなど、投票イベントへの強さを見せている。

 15年8月にお披露目されたNGT48は、地元新潟に密着した活動を中心にしながら、メンバーの個性を生かした仕事にも積極的に取り組んできている印象だ。昨年の総選挙以降に発売されたセカンドシングル「世界はどこまで青空なのか?」では荻野が、サードシングル「春はどこから来るのか?」では本間がセンターを務めチャンスをつかんできたところからも、これまでチャンスが巡ってこなかった推しメンに光を当てようと、速報から投票に力を入れたことが考えられる。

 速報7位の太野は、1期生唯一の関西出身メンバー。15年に行われたNMB48の「ポスト山田菜々オーディション」で最終審査まで進むも選出されず、その後、NGT48に加入。色白でスレンダーボディーを生かしたパフォーマンスに、明るくて人懐っこく、コミュニケーション能力も高い。

 11位の長谷川は、小学4年から中学3年まで男子に交じって野球部に所属し、おもに内野手として活躍した野球少女。16年9月、日本ハム対楽天戦(東京ドーム)のファーストピッチセレモニーに出演し、大谷翔平選手(現エンゼルス)と対戦。“空振り”を奪うと、きれいな投球フォームとストライク投球に、大谷も驚きの表情を見せたこともあった。

 他にも、アンダーガールズ(17~31位)には、昨年圏外ながらも1万票以上を集めて中村歩加(19=速報19位)山田野絵(18=速報20位)西村菜那子(20=速報29位)がランクイン。西村は「箱根駅伝の歴代優勝校を全て言える」ことが特技で、プライベートで記録会にも足を運ぶほどの駅伝通でもある。昨年23位で、現在フジテレビ系「白昼夢」や、テレビ東京系「青春高校3年C組」などバラエティー番組でレギュラーの中井りか(20)ら選抜まで射程圏内のメンバーが控える。

 もちろん、本番はこれから。個性派ぞろいのNGT48メンバーが、名古屋でさらに花を咲かせるか。注目が集まる。【大友陽平】