小嶋陽菜、高橋みなみ、峯岸みなみによる3人組ユニット「ノースリーブス」が先月26日、東京・六本木のEXシアター六本木で、デビュー10周年イベントを開催した。

13年以来シングルの発売はおろか、新曲もなし。唯一のユニットとしての活動だった冠ラジオ番組も16年末に終了していたが、解散はしていなかった。AKB48のコンサートで、高橋や小嶋の卒業コンサートなどで3人そろって楽曲を披露したことはあったが、3人のみでのイベントも5年ぶり。会場には、応募倍率27倍のプラチナチケットをゲットしてファンの熱気が、開始前から会場を包んでいた。

もともとAKB48の1期生だった3人が、劇場公演で「純愛のクレッシェンド」という楽曲を歌い、たまたま公演を観に来ていたプロダクション尾木の尾木徹社長がその組み合わせにビビビッとインスピレーションを感じたところから同事務所に所属し、3人組としてデビューしたのがきっかけ。その後、グループでの活動と並行しながら、ユニット活動も行ってきた。

それでも当時は、限定ユニットなどをのぞけば、初めての派生ユニットで、すべてが試行錯誤で、手探りの連続。グループが一気にブレークして多忙もきわめる中で、さらにユニットでの活動も重なり、高橋がAKB48卒業前の月刊AKB48グループ新聞の座談会を行った際も、当時について高橋は「お仕事をいただけるのは、すごくありがたかったんですけど、なぜこのタイミングで派生ユニットも始まらなきゃいけないのか? から始まって、いろいろ大変でした」と回想するほど、本人たちが完全に望む形ではなかった。

それでも「3人の仲が良かったことが本当に救いだった」と声をそろえるように、普段はリーダーの高橋が、小嶋や峯岸にイジリ倒される…など絶妙な関係性を生み、お互いのきずなも深め合いながら、息の合ったユニットとしてファンの共感も得ていった。気付けば前田敦子、板野友美ら1期生メンバーの中で、最後にグループに残ったのは3人(のちに高橋と小嶋が卒業して、峯岸が現役)だったのも、偶然のようで必然のようにさえ感じさせた。

久しぶりのイベントでも、3人の関係性を象徴するような演出や、ゆる~い企画コーナーでファンを笑わせた。今後の活動は未定だが、存続は決定。小嶋は「いつかディナーショーとか?」と話したが、もしかしたら数年後も、数十年後も、気付いたらいつまでも3人で活動しているような気がしてならなかった。