俳優生田斗真(24)が太宰治原作の映画「人間失格」(荒戸源次郎監督、来年公開)でスクリーンデビューする。12日、製作・配給の角川映画から発表された。

 生田はフジテレビのドラマ「花ざかりの君たちへ」でブレーク。放送中のフジ系連続ドラマ「魔女裁判」に主演するなど、若手実力派俳優と呼ばれる。製作側は生田について「端正な顔立ちが太宰にそっくり。『人間失格』の主人公は太宰が自分自身をモデルにしたといわれるだけにピッタリです。映画は初めてだけに、無限の可能性を秘めているのも魅力」と期待している。

 荒戸監督がメガホンを取るのは、寺島しのぶ主演で03年各映画賞を総なめにした「赤目四十八瀧心中未遂」以来。製作側は「永遠の青春小説の格調を落とさず、文芸ファンの期待を裏切らない作品にできるのは、芸術肌の荒戸監督しかいない」としている。

 生田は「太宰治の世界、人間失格の世界に染まりたいと思っています。人とは違う感性を持ち、酒や女におぼれ、退廃的な生活を送った主人公を繊細に、丁寧に、破滅的に演じたいと思っています」と話している。7月に撮影開始。