米サンディエゴで先月開催された世界最大規模のポップカルチャーの祭典「サンディエゴ・コミコン」で、マーベル・スタジオが今後公開予定の新作情報を一挙まとめて発表しました。

マーベル・コミックのスーパーヒーローたちが映画の枠を越えてクロスオーバーするマーベル・シネマティックス・ユニバース(MCU)は、ドラマ「ワンダヴィジョン」(2021年)で始まったフェーズ4が17日にディズニー+で配信されるドラマ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」と、11月に劇場公開される「ブラックパンサー」の続編「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」で終了することが明らかに。さらに、続くフェーズ5のラインアップだけでなく、フェーズ6が2025年に連続公開される「アベンジャーズ」シリーズ最新作で完結することや、フェーズ4から6を「マルチバース・サーガ」と呼ぶことも発表され、世界中のファンを歓喜させました。

今回発表されたフェーズ5から「アベンジャーズ」シリーズ最新作までの主なラインアップを紹介します。

フェーズ5は、2023年2月に公開されるMCUのフェーズ2最終作として2015年に公開された「アントマン」シリーズ第3弾「アントマン&ワスプ:クアントゥマニア」から始まります。その後は、来春にサミュエル・L・ジャクソン演じるニック・フューリーが登場するドラマ「シークレット・インベーション」、来夏にはMCUの人気ヴィラン、ロキを主人公にしたドラマ「ロキ」のシーズン2の配信も予定しています。

サンディエゴ・コミコンのパネルに登場したクリス・プラット(左から2人目)、カレン・ギラン(同3人目)ら(AP)
サンディエゴ・コミコンのパネルに登場したクリス・プラット(左から2人目)、カレン・ギラン(同3人目)ら(AP)

劇場公開作としては、地球から遠く離れた銀河を舞台に、寄せ集め集団の冒険を描く「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズの完結編となる第3弾「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.3」が23年5月に、「キャプテン・マーベル」(2019年)の続編「ザ・マーベル」が23年7月に、人間と吸血鬼の混血として生まれたヴァンパイア・ハンターを描いた「ブレイド」3部作のリブート版となるMCU版「ブレイド」が23年11月の公開でラインアップされています。

年をまたいで2024年春には、ネットフリックスで2015~18年に配信されていた「デアデビル」をディズニー+で再ドラマ化した「デアデビル:ボーン・アゲイン」が配信されるほか、「キャプテン・アメリカ」シリーズ第4弾となる「キャプテン・アメリカ:ニューワールド・オーダー」が24年5月に劇場公開されます。また、スーパーヴィランで構成されたアンチヒーロー集団を描くマーベル・コミックを実写映画する「サンダーボルツ」が、フェーズ5の最後の作品として24年7月の公開を予定しています。

MCUフェーズ6の第1弾は、24年11月に公開される「ファンタスティック・フォー」となります。「ファンタスティック・フォー」シリーズは、これまで「超能力ユニット」(2005年)、続編の「ファンタスティック・フォー:銀河の危機」(2007年)、リブート版「ファンタスティック・フォー」(2015年)が公開されていますが、今作はディズニーが2019年に20世紀フォックスを買収してから初めてマーベル・スタジオが手がける作品となります。また、待望のフェーズ6の完結作となる「アベンジャーズ」シリーズ最新作は、「ザ・カーン・ダイナスティ」が25年5月、「シークレット・ウォーズ」が25年11月に公開されることが決まり、両作品でマルチバース・サーガがどのように幕を閉じるのかファンの期待も高まっています。【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)