自分自身の色を探す長い旅が始まった。乃木坂46長嶋凛桜(19)が、最新シングル「是非に及ばず」収録の6期生楽曲「命の色」でセンターに立つ。「生きること」とは何かを鮮明に描くメッセージ性の強い楽曲を通して、自らを見つめ直しながら表現に趣向を凝らす。届けたい思いは、披露するごとに大きくなっていく。【寺本吏輝】

6期生楽曲「命の色」で自身初となるセンターに抜てきされた乃木坂46長嶋凛桜(撮影・小沢裕)
6期生楽曲「命の色」で自身初となるセンターに抜てきされた乃木坂46長嶋凛桜(撮影・小沢裕)

「生きるとはよごれること-」。壮大すぎるテーマに真っすぐな歌詞。「この歌詞をメロディーに合わせてどう表現したら良いのか、すごく悩みました」と素直な思いを明かした。歌詞を読み込めば読み込むほど、さまざまな思いが渦巻く。「楽しいことも、思い出したくないことも含めた人生経験がカラフルな色として付いていくことを『よごれる』と表現していると考えました。カラフルなものが集まって、人の命になるんだなと」。自分なりの解釈を1つ定め、前向きな表現を究めるべく歩み出した。

同曲は「真夏の全国ツアー2026」の地元北海道公演で発表され、初披露となった。自身初センターの楽曲を家族や友人の前でパフォーマンスすることができたという。「ちょっと恥ずかしくて、家族にはセンターであることを伝えていませんでした。私だけにスポットライトが当たって『センターを務めます』と言ったときには、目が点になっていたと聞きました」とサプライズ大成功を笑顔で振り返った。

その後ツアーで同曲の披露を重ね、ファンからもたくさんの好評を集めた。「感情をパフォーマンスへ素直に出すことができるようになって、感受性が豊かになっている気がします」と成長も実感しつつ、家族や友人を思って踊った次は自身のファン、次は会場全体…と次第に思いを届けたい対象も明確に広がっていく。

一方、伝えたい思いが募るあまり「(ツアーの)大阪公演の時、表現の仕方が分からなくなりました」と大きな壁にもぶつかった。「確実に迷子になっているなと思う時があって、迷いを断ち切るために(当時活動休止中の)増田(三莉音)ちゃんにベクトルを100%向けて歌おうと決めました」。あえて大切な同期1人の存在を強く意識したことで「歌に命を吹き込むってこういうことなんだって、本当の意味で誰かにパフォーマンスを届けるという感覚が分かりました」。自ら壁を打ち破ったことで、パフォーマンスにより一層磨きがかかった。

加入2年目で手にした宝物のような楽曲。「私自身は」と前置きした上で「この曲は今すぐ完成させるのではなく、6期生がこれから何年も活動していく中で最後の最後に完成形を見られる曲だと思っています。私たちで育てていくものです」とはっきりと見据えた。

6期生でパフォーマンスについて話し合いを重ねる中で「この場面の表情はどうする、どう見せるといった決まり事があった上で、それぞれ自由に表現をしているんです」という。おのおのの解釈を尊重しつつ、1つの作品へ。「披露するたびに歌声も表情も変わって毎回違う『命の色』をお届けできていると思いますし、先輩方から『今日も良かった』と言っていただけて、変化できている実感をしています。長い目で見たときに本当に良い曲だって思ってもらえるように、先導して育てていきたいです」。瞳には赤い炎が宿っている。

今年4月に小津玲奈(19)が、20日のツアー東京公演初日に増田が復帰し、約1年3カ月ぶりに6期生が完全体となった。「やっと、やっと楽曲を11人で共有できるようになりました!」と喜びもあふれる。さまざまな表現を試しては身につけ色鮮やかになっていく6期生自身の姿を楽曲に投影しながら、11人の「命の色」を探し続ける。


◆長嶋凛桜(ながしま・りお) 2007年(平19)5月25日、北海道生まれ。昨年2月加入の6期生。愛称「りおたん」など。野球好きで「乃木坂野球部」に新加入。157センチ。血液型A。