70年代に活躍したフォークデュオの古井戸が、36年ぶりにライブを行うことが13日、分かった。ギタリストでシンガー・ソングライターの仲井戸麗市(64)とシンガー・ソングライターの加奈崎芳太郎(66)で、まずは9月6日の仲井戸デビュー45周年記念公演(東京・渋谷公会堂)に、加奈崎がゲスト出演。10月18日(長野・諏訪文化センター)と同月20日(東京キネマ倶楽部)に古井戸としてのフルライブを開催する。

 70年代のフォークブームの中で、ブルーステイストの演奏で人気を博し、72年のシングル「さなえちゃん」もヒットした伝説のデュオがよみがえる。79年の東京・久保講堂ライブを最後に解散した。その後、仲井戸は、忌野清志郎さん(享年58)率いるRCサクセションに加入し、加奈崎はソロ活動を始めた。

 60代になってから加奈崎は「ミュージシャンとしてはもう最晩年。チャボ(仲井戸)ともう1度やることはないだろう」と思っていたという。しかし、今春に仲井戸が、45周年記念公演への出演を加奈崎にオファー。久しぶりに話し合い、再結成ではないことを確認した上で、東京と加奈崎の地元、諏訪での2人だけのフルライブまで決めた。仲井戸は「静かに深い心持ち。2人にとって35年という遥かな日々が意味ある時間であったと感じてもらえるような“価値ある再会”のステージを」と話している。【瀬津真也】