小栗旬(34)主演映画「銀魂」(福田雄一監督)の初日舞台あいさつが14日、東京・丸の内ピカデリー1で行われ、声優出演した山田孝之(33)が、劇中キャラクターの着ぐるみに入って登壇し、出演者、観客を驚かせた。山田は最後まで一切顔を見せないという異例の展開で、ぜいたくな舞台あいさつとなった。

 同作は時代劇とSFがミックスしたコメディー。謎の生き物のエリザベスは、岡田将生(27)演じる桂小太郎に付き従う人気キャラクターだ。この日は、出演者が登壇する前から「今日から公開!」のプラカードを手に、壇上で待機していた。小栗らのあいさつが一段落し、福田監督が隣のエリザベスに話し掛けると突然、中から「暑い…。断りゃよかった…」の声が。エリザベスの声優を務めた山田だと分かった観客から、歓声や「孝之~!」の声が上がった。福田監督も思わず「山田君、あ、山田君じゃないや」と呼んでしまい、笑わせた。

 山田は「(撮影の時)皆さん暑い中、着物着て頑張ってたじゃないですか。俺は涼しい部屋で、3分くらいで終わっちゃったんだよね。少しは稼働した方がいいかなと思って」と、登壇した理由を明かした。山田の出席は福田監督だけが知っており、小栗は「俺だったら、オファー来ても絶対やらないわ。えらい。すごいな」と驚いた。

 出演者たちが写真撮影のために、いったんステージを降りた時も、エリザベスは壇上に残り音楽に合わせて体を動かすなど、サービス満点。退場時には、着ぐるみから足をのぞかせ、観客を沸かせた。【小林千穂】

 ◆「銀魂」 幕末の江戸では、地球人と宇宙からやってきた天人(あまんと)が共存していた。なんでも屋「万事屋」を営む銀時(小栗旬)は、新八(菅田将暉)神楽(橋本環奈)とのんびりした毎日を過ごしていた。しかし、真選組、鬼兵隊が入り乱れてバトルが始まる。ほかに柳楽優弥、吉沢亮、ムロツヨシ、長沢まさみ、岡田将生、佐藤二朗らが出演。原作は「週刊少年ジャンプ」で03年12月から連載開始され、現在も続く人気漫画。