吉岡里帆(24)が4日、東京・ユーロライブで行われた映画「STAR SAND-星砂物語-」(ロジャー・パルバース監督)初日舞台あいさつに登壇した。

 吉岡は壇上で、パルバース監督から「米国に『小さい小包こそ、中にいいものが入っている』というのがある。日本のオードリー・ヘプバーンですよ。頭が良くて、何でも出来る」と絶賛されると、「NO、NO、NO!」と言い、照れ笑いを浮かべた。

 さらに同監督は主演の織田梨沙(21)、満島真之介(28)、三浦貴大(31)も同様に海外の名優に重ね合わせて褒めた。

 監督 三浦さんは日本のロバート・ミッチャム。何も言わなくても貫禄と存在感がある。真ちゃんは、日本のカーク・ダグラス。顔も本当に似ているし、悲劇も喜劇も何でも出来る俳優。織田さんは日本のエリザベス・テイラー。10代からすごい役をやって何でも出来る。美しく何でもでき、あどけなさもあった。

 「STAR SAND-」は、ベトナム戦争に反発し、1967年に日本に渡った米国人のパルバース監督が15年3月に日本語で書いた小説「星砂物語」が原作。16歳の少女洋海が、ともに軍を脱走した米兵ボブと日本兵隆康と出会う1945年の沖縄パートと、卒業論文のテーマに戦時中の沖縄を選ぶよう教授に勧められ、1945年に沖縄で暮らしていた16歳の少女の日記を読み、興味を持つ大学生志保を描く2016年の東京パートに分かれる。吉岡は東京パート、主演の織田梨沙、満島真之介、三浦貴大は沖縄パートに出演した。

 吉岡は「監督と出会えたことが、とても大きな作品だなと私は思っています。長い間、ずっと温めていられて平和に対する思い…こんな思いがあったんだよというメッセージを届けてくれる作品。この夏、あえて日本で公開されることに意味を感じる」と感慨深げに語った。その上で「他の戦争映画と明確に違う点は、残虐なシーンや人が亡くなっていく罪の様を描いて戦争への怒りを表現するのではなくて、普通の人たちが普通に恋をして生きて、食べて幸せになることを願った人をちゃんと描いていること。そこに面白みを感じました」と出演の動機を明かした。

 パルバース監督は最後に「この人たちは、世界的に有名な俳優になると思います。そのために『STAR SAND』を作ったと言っていいと思う。なってください!!」と登壇した4俳優にエールを送った。