日本作曲家協会の創立60周年記念パーティーが25日、東京・千代田区の帝国ホテルで行われ、歌手や作曲家、芸能関係者ら約500人が出席した。

 歌手北島三郎(80)は「昭和から平成へと歌はつながり、これからもつながっていく」などとあいさつ。そして、曲作りには「名人芸」と「職人芸」があると説明した。

 今年2月に死去した作曲家・船村徹氏(享年84)は北島の師匠。船村さんの作品作りを思い出しながら、「お師匠さんに『この曲は難しいから売れませんよ』と言ったことがある。それでもいいんだと。仮に売れなかったとしても、何万回歌っても飽きない歌がある。それが名人芸です。お師匠さんは名人芸なんです」。

 一方の職人芸とは、レコード会社などがヒットを狙って作る作品、ヒット作品として世の中に「ワーッとくる」として、「レコード会社としては職人芸の方が商売になるのかな」と説明した。

 北島は船村さんとの出会いを「誇りです」と振り返り、「師匠が残した言葉の通り、魂を込めて体の続く限り頑張って歌います」と誓った。