有村架純(24)が27日、東京・恵比寿ガーデンホールで行われた映画「ナラタージュ」(行定勲監督、10月7日公開)スペシャル試写会で、自身のあらぬ姿が映画の見どころだと主演の嵐・松本潤(34)と行定勲監督(49)から一押しされた。

 まず松本が、映画の見どころについて聞かれ「架純ちゃんの表情が崩れる姿」と語った。そして「どうしても感情が出てしまうからこそ、表情が曇ったりとか、崩れたりするところがある。体当たりして演じられている分、如実にそれが出ていて、見ている皆さんが共感してくださるのでは?」とも口にした。

 松本は劇中で社会科教師・葉山貴司を、有村は葉山を愛する教え子の工藤泉を演じた。泉は高校時代に、葉山から顧問を務める演劇部に誘われて指導を受けたことで救われ、卒業後に後輩の卒業公演に参加して葉山と再会し、思いを抑えられなくなり、愛するようになる。

 有村は、泉を演じた思いを聞かれ「私は葉山先生に対して『何なの、この人は』という思いもあったし。理由は複雑ですけど…憎しみはないけど、あるみたいな、そういう思いになったり」と語った。

 その上で「泉が葉山先生に対して『あれ、何か聞いていることと違うぞ』という出来事がある。そこを問い詰めるんじゃなくて、分かった上で寄り添う…そこから、泉の戦いが始まった気がする」と、複雑な感情が入り交じった恋愛劇の一端を明かした。

 有村の話を隣で聞いていた行定監督は「架純ちゃんが怖かった…今も怖くて、顔を見られない」と苦笑した上で、劇中の好きなシーンについて、有村演じる泉の土下座を挙げた。

 行定監督 土下座…ここはクライマックスの前だから、盛り上がっちゃいけないけど…痛いね。すぐ、泉が土下座しちゃうからね。女が土下座するんですよ…とんでもないヤツだよね。でも、切ないね。MなのかSなのか、ねじ曲がっている…それが表現になってしまえば、すごい究極の選択を相手に強いている。土下座が1つの見どころ。

 崩れる表情と土下座という、あらぬ姿を見どころに挙げられ、有村は苦笑した。