アニメ映画「キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと! 想い出のミルフィーユ!」(土田豊監督、28日公開)公開直前イベントが26日、東京・ヴィーナスフォートで行われた。

 劇中でキュアパルフェことキラ星シエル(水瀬いのり=21)がフランスのパリでパティシエ修業をしていた時の師匠の天才パティシエ・ジャン=ピエール・ジルベルスタインを演じた尾上松也(32)が登壇。「まさか、僕が『プリキュア』に出させていただくとは夢にも思わず、とてもうれしかった。『プリキュア』映画は一切見たことがなかったですけど、初めて見て、面白いですよね。大人の大きなお友だちも楽しめる、笑いもありきちんと共感できるすてきな作品」と話した。

 スイーツ好きの松也にとって、今回はピッタリの役どころ。「スイーツへの愛情は同じ。でもそれ以外は違う。スイーツに対してストイックになり、人との関係を絶ってなんて(自分は)人一倍、寂しがり屋なのでないですね。仕事に対して全くストイックではないものだから、ゆるくやらせていただいていて、真っすぐ向き合えるのは男として憧れます」と謙遜した。

 キュアショコラこと剣城あきら役の森なな子(29)は元宝塚歌劇団雪組男役で、司会から松也の演技について感想を求められた。「私のような者が松也さんの演技を語るのは、おこがましい。松也さんは歌舞伎を極めていっている方で、ジャン=ピエールはスイーツを極めるキャラ。(演じていて)ジャン=ピエールがそこにいると思った」。

 声優として多数の人気作に出演するュアマカロンこと琴爪ゆかり役の藤田咲(33)は、松也がテレビ朝日系で放送中の「キラキラ☆プリキュアアラモード」(日曜午前8時)にも出演したと説明した上で「映画だと、より表情豊かな芝居がたくさんあり、作品の世界を広げていただいた」と松也に感謝した。

 キュアジェラートこと立神あおい役の村中知(27)、松也が演じたジャン=ピエールが頭にバラを刺す強烈なキャラだとした上で「(キャラを)見た時の印象を聞きたい」と質問。松也は「格好いいんだけど…頭のバラはどうすればいいんだろうと思った」と笑った。

 「映画キラキラ☆プリキュア-」は、移動式スイーツショップ「キラキラパティスリー」でパティシエとして活躍するプリキュアたちが、フランスの首都パリで行われる世界パティシエコンテストに出場する物語。その内容にちなみ、この日は劇中にも登場するエッフェル塔の実寸324メートルの200分の1の、約1・62メートルのスイーツに飾られたエッフェル塔が登場。開校130余年と日本で最も古い製菓専門学校・赤堀製菓専門学校の先生・生徒たちが1カ月かけて製作した。松也は試食を促されると、エッフェル塔についていたマカロンを食べ、劇中のせりふ「トレビア~ン!!」と絶叫。「(テレビや映画を)見ていない人から見ると、変な人ですね」と苦笑した。

 主人公のキュアホイップこと宇佐美いちか役の美山加恋(20)は「キラキラ-」単独での映画化実現に「(『プリキュア』シリーズで)秋の単独映画は恒例。春から楽しみにしていた。春から見ていた子どもたちや大きなお友だちまで、たくさん、たくさんの人に届いたらいいなと思います。この1年、みんな積みあげてきたものが、すごく出ている」と喜んだ。

 キュアカスタードこと有栖川ひまり役の福原遥(19)は「この間(試写を)見に行ったんですけど笑いが止まらない。コメディ要素が詰まっていて感動もあって、笑顔で見られる盛りだくさんの作品」と笑みを浮かべた。【村上幸将】