2月24日に心不全で死去した左とん平さん(本名肥田木通弘=ひだき・みちひろ)の告別式が6日、東京・桐ケ谷斎場で密葬で執り行われた。

 清水アキラ、おりも政夫、せんだみつお、パパイヤ鈴木ら70人が参列した。取材に応じた石倉三郎(71)は、昨年6月に左さんが急性心筋梗塞で倒れる直前の5月まで、舞台「味の家の人びと」で共演していた。「明るく元気だったので、突然すぎてあっけにとられました。憧れの先輩で、僕は兄貴のような感じで接していました。賭け事が好きな人だった。向こうで心おきなくやってください」と悼んだ。また、同じ所属事務所のあおい輝彦(70)も「公私ともに、やりたいことを少年のようにやっている方だった。いつも笑顔なんだけど、人のいたみが分かる人。泣き笑いの人生だったと思う」と話した。

 また、過去に共演経験がある多岐川裕美(67)秋野暢子(61)も取材に応じた。多岐川は「芝居がすてきで、存在感があるんだけどナチュラルだった。本当に残念です」。秋野も「倒れられてからは、周りも『大丈夫だ』というのでお見舞いにも行けなかったのですが、後悔しています。ものすごく優しくて、丁寧な方でした」と目を潤ませた。

 告別式では、有志らが用意した「助演男優賞」の表彰状が、左さんの孫によって読み上げられ、棺に納められた。所属事務所によると、来月に「お別れの会」を行う予定という。