マライア・キャリー(48)が長年にわたり、双極性2型障害を患ってきたことを米ピープル誌のインタビューで初めて明かした。双極性2型障害とは、軽躁(けいそう)と抑うつを繰り返す心の病気である。

 2001年に身体的疲労および神経衰弱で緊急入院し、注目を集めたマライアだが、インタビューで当時を振り返り、「信じたくなかった。最近まで否定し続けていたし、誰かに暴かれるかもしれないという恐れが常にあり、孤独だった。心理的負担があまりに重く、これ以上、隠し続けるのは無理だった」と告白した。

 当初は重度の不眠症だと思い込んでいたというが、「働きづくめで、眠れない日々が続いていた。寂しくて、悲しくて、自分のキャリアのために必要なことをしていないという罪悪感さえあった」と語った。

 2016年、オーストラリア人富豪実業家との婚約が破綻。その後、大晦日のイベント演奏も大失敗に終わり、長年のマネージャーとも決別した。人生で最も困難だったという数年を乗り越えた今、ついに精神科のカウンセリングを受けるに至ったという。

 現在は薬を服用し、病気にうまく対応できるようになったというマライアは、「適度なバランスを見つけることが、一番大事。今は本当によい状況です。病気で自分を定義づけられる必要はないし、病気にコントロールされることも拒否します」と語っている。(ニューヨーク=鹿目直子)