デビュー40周年を迎えた歌手八神純子(60)が22日、大阪市内で日刊スポーツの取材に答え、6月に行う音楽家・後藤次利との恒例のライブ公演「The Night Flight5」をPRした。同ライブは14年から始まり、今年で5回目。「最初は1回だけのつもりだったのですが、気付いたら5回目を迎えたという感じ」と話すが、ファンの間ではすっかり定着している。

 ライブの売りは、変わらず伸びやかな八神のボーカルと、村上“ポンタ”秀一、佐藤準、北島健二といった豪華バンドのセッション。そしてファンを喜ばせる後藤のアレンジだと言う。ヒット曲「みずいろの雨」はもちろん、「次利さんのすごいところは、毎回同じ曲を異なるアレンジで聴かせること」と八神。毎回メンバーがスタジオに集まり、レコーディング並の入念なリハーサルを行うという。「ファンの方も今年はどんな演奏になるのか、楽しみにされている」。

 ツアーを前に全28曲入り2枚組アルバム「This is the ヤガ祭り」をリリースした。「ヤガ祭り」とは東京渋谷のBunkamuraーチャードホールで、八神自身が「歌いたいだけ歌う」ことを目的に企画した約4時間のライブで、今年4月にも開催。「特に聴いていただきたいのは、25分間を歌いきったスペシャルメドレー」と振り返る通り、自身のキャリアを凝縮したようなヒット曲の連続に聞きほれる。

 40年の歌手生活の内で多くのアーティストと出会った。デビュー当時にテレビ共演もあった西城秀樹さんが5月に亡くなった。「性格がよくて自然体。いい男だった」と早過ぎるお別れを惜しむ。出会いを大切に、杏里や大江千里と米国でライブを行い、ピアニストの宮本貴奈(たかな)と日本を回るなど、活動の幅は広い。「ビルボードでのライブが終われば、7月から『キミの街へ』と題した全国ツアーに出ます。地方の小さな街でも待ってくれている人がいるから」と目を輝かせる。

 日米を股に掛けた活動で多忙を極めるが、ジョギングを欠かさないという。「もう28年走っています。日本では基本的にホテル暮らしなので、15分まっすぐ走って、15分戻ってくるような」と笑顔。「ジョギング中にできた曲も多いし、いいことばかり。歌にもいい影響が出ている」と、変わらぬ歌声の秘訣(ひけつ)を明かした。

 ライブツアー「The Night Flight5」は6月20日から東・名・阪で9日18公演に臨む。20~23日がビルボードライブ東京。25、26日が名古屋ブルーノート。28~30日がビルボードライブ大阪。各日2ステージ。詳細は公式サイト(http://junkoyagami.com/)を参照。