カラオケ世界大会で2年連続世界チャンピオンになった海蔵亮太(かいぞう・りょうた=27)が4日、都内でデビュー・コンベンションライブを開催した。本年度屈指の注目新人で、27日に認知症がテーマの「愛のカタチ」(作詞作曲・中村つよし)で、日本クラウンからメジャーデビューする。

 名古屋市出身の海蔵は、子供のころから家族でカラオケで歌に親しんできた。音楽の世界とは関係ない接客業の仕事についたが、家族に背中を押されて、16年のカラオケ世界大会(KARAOKE WORLD CHAMPIONSHIPS=略KWC)の日本大会に出場。約5000人の中で優勝し、カナダ・バンクーバーで開催された世界大会で「海の声」(桐谷健太)を歌い、男性部門で優勝。翌17年にもKWCデュエット部門でも優勝。2年連続でチャンピオンとなった。このほか、テレビ東京系「THE カラオケ★バトル」、テレビ朝日系「音楽チャンプ」でも優勝するなど、デビュー前から注目されて来た。

 188センチの長身、甘いマスク、ムダなほどポジティブという性格だが、デビュー曲は認知症の女性と家族の愛を、心に響く歌声で歌い上げる。「私も父方のおじいちゃんが認知症で、僕の名前も覚えていない。でも、長年連れ添ったおばあちゃんの名前は覚えているんです。そんな家族のあり方を歌いたかった」。

 デビューするレコード会社の日本クラウンには大御所の北島三郎がいるが、「レコード会社にある銅像にはごあいさつさせていただきました」。世界チャンピオンだけにデビュー後の目標は高いだろうと思ったが、「まずは自分の歌を多くの方に聴いていただき、目の前のことを一生懸命やりたい」と話していた。