最優秀主演男優賞は、「孤狼の血」(白石和弥監督)の役所広司(63)が、98年「うなぎ」以来21年ぶりに受賞した。

昨年の最優秀主演女優賞受賞の蒼井優(33)からブロンズ像を受け取ると、かたい握手を交わした。

スピーチでは「いや、本当に意外でした。何も考えていなかった」と切り出した。「(岸部)一徳さんが最優秀を取った時のスピーチがすばらしくて。2度最優秀を受賞してからは、ずっと逃してきたので、難しいことだとつくづく感じた」と明かした。

撮影を行った広島・呉はまだ復興の最中だ。「呉の街の人が協力してくれて、まだまだ復興の最中ですが、今日はいろいろ賞を受賞しているので元気を出してくれると思います」とエールを送った。

「白石監督には引っ張っていただいたし、松坂(桃李)もすばらしい俳優さんです」と言い、それを受けた松坂は「宝物のような時間でした」と返した。

優秀主演男優賞は「散り椿」の岡田准一(38)「終わった人」の舘ひろし(68)「カメラを止めるな!」の浜津隆之(37)「万引き家族」のリリー・フランキー(55)が受賞した。

舘は「基本的にこの仕事もらった時、自分も終わりが近いので断ろうと思ったけど、台本を読んでコミカルに仕上がっていてやってみようと思った」。昔は熱心に台本を読まなかったといい、「うち(=石原プロモーション)は全員そうですね」と笑わせた。

リリー・フランキーは「(樹木)希林さん、来てるじゃんと思ったら、細野晴臣さんだった」と会場を笑わせた。