テレビ大阪は25日、大阪市内の同局で春の番組改編会見を行った。会見では、スポーツ中継の実況などで活躍し、「絶叫アナ」としても知られる同局の千年屋俊幸アナウンサー(60)が3月末で定年退職し、4月からフリーアナウンサーとして活動すると発表した。

千年屋アナは4月からは、これまで通り同局の夕方のニュース番組「やさしいニュース」(月~金曜午後4時40分、関西ローカル)の月、火曜日のキャスターを務める。

会見でMCを務めた千年屋アナは38年のアナウンサー生活を「印象に残るシーンはいっぱいある」としみじみと振り返った。89年~98年まで2輪ロードレース世界選手権(WGP)の実況を担当した。「下調べも必要で、実況前日は受験勉強をしている気分になりました」と外国人選手の名前などを必死で覚えたという。

93年、原田哲也選手がGP250クラスで日本人初の世界チャンピオンになったスペイン・ハラマサーキットからの中継では、日本への音声回線の不具合が生じるアクシデントが発生。急きょ国際電話で実況音声を送ったが、マイクとヘッドホンが使えず、千年屋アナは受話器に向かって「絶叫」したため、WOWOWの放送にまで実況が流れたエピソードが語り継がれている。

心機一転、4月からの「やさしいニュース」について「絶叫? 絶叫することはないでしょうね(笑い)。難しい言葉を使わず、1つ1つの言葉を丁寧にゆっくりと伝えていきたい」と意気込んだ。