ジャニーズJr.内グループTravis Japanの川島如恵留(のえる=24)は、個性の塊だ。グループ初の主演舞台「虎者-NINJAPAN-」(東京・サンシャイン劇場など)が11月2日に初日を控えている。

彫りの深い整った顔立ちに、丁寧な言葉遣い。活発なメンバーが集まるグループの中でも、独自の存在感を放っている。

中学時代から留学を繰り返しており、英語が堪能。青学大在学中にはオーストラリアに1カ月ホームステイし、現地の幼稚園で働いたこともある。今年3月には、ジャニーズで初めて国家資格の宅地建物取引士を取得。異色のアイドルだ。

ジャニーズとの接点も、一風変わっている。人生で初めてジャニーズだと認識したタレントは、風間俊介(36)だという。

「小さい頃は、1週間に30分から1時間くらいしかテレビを見させてもらえなかったんです。どの番組を見るかすごく迷ったんですけど、唯一見ていたのが、風間さんが主人公武藤遊戯の声を演じていたアニメ『遊戯王』でした。親と一緒に見ていた時に、『この声をやっている人はジャニーズの人なんだよ』と教えてもらったのが最初でした」

厳格な家庭環境も、個性に影響しているようだ。

グループの中では、意気込みコメントや真面目なあいさつなどを任される場面も多い。ジャニーズ事務所の滝沢秀明副社長(37)からは「Travis Japanと世間を結ぶ懸け橋になれるよ」とアドバイスされたという。

記者という立場から見て、取材の際に川島に助けられたこともあった。

17年9月、ジャニーズJr.が多数出演するミュージカル「ジャニーズ YOU&ME アイランド」の会見では、「僕たちがジャニーズを引っ張っていき、20年東京オリンピック(五輪)の時、ジャニーズという文化を世界に伝えたい」と積極的にコメントした。今年8月の「虎者-NINJAPAN-」の会見では、「ジャニーズJr.大戦国時代の今、時代の幕を開けるのは自分たちだという気持ちで精いっぱい頑張りたい」と意気込んだ。

どちらも会見の要旨をとらえた“キモ”になる発言で、まとめのフレーズとして記事の終盤に掲載した。滝沢氏からの金言を受け、少しずつ川島自身も役割を自覚してきたようだ。

将来の夢の1つは、ニュースキャスターだという。まさに情報と世間の懸け橋だ。国分太一(45)や櫻井翔(37)はじめ、ジャニーズにはコメンテーターやキャスターとして活躍するタレントも多く、先輩たちに続いて情報番組に出演していく可能性はある。

「抽象的になってしまうんですけど、球体みたいになりたいです。多面性を持って、面を増やしていって、最終的には面が増えすぎて球体になりたいです」

まだまだ個性が増えていきそうだ。