成田凌(26)が石原裕次郎新人賞に輝いた。「愛がなんだ」「さよならくちびる」「翔んで埼玉」など5作品に出演し、公開中の主演映画「カツベン!」を観賞したという石原プロモーションの石原まき子会長も「せりふ回しがすばらしい」と絶賛。「今日からは新人じゃない。次は引っ張っていけるように」とさらなる飛躍を誓った。

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映画デビュー5年以内の新人が対象となる同賞で、ちょうど今年が5年目。「もう5年と思う半面、まだ5年とも思っています。これからは自信を持っていかなければと思う半面、漠然とした不安もあるんですけど、毎日毎日、1シーン1シーン丁寧に撮って、それを自信にできたらと思います」とスピーチした。

昨年受賞の岩田剛典(31)が「1年間にたくさんの作品に出演され、費やした時間と努力がきっと実を結んだのだと思う」と話した通り、今年は公開作が相次いだ。今回の対象作ではないものの、公開中の映画「カツベン!」で初主演。同映画を観賞したというまき子会長から「あのようなせりふ回し、私たちではできない、すばらしいものでしたよ。ビックリいたしました」と絶賛され、照れ笑いした。

「さよならくちびる」の塩田明彦監督からは、花束を渡され「さまざまな映画でクズと言われる役を多彩に演じ分けて、僕の作品でも見事にはまっていた。親になったようでうれしい」と愛ある祝福を受けた。「今回は一語一句教えていただいた。また監督の作品に出られれば、恩返しというか、次は引っ張っていけるようにしたいです」。

この日の授賞式に出席し「今日から新人じゃない」と強く感じ、ステージで言葉にした。「すばらしい役者さんたちがたくさんいて、今日出ていた方々は、自分が学生の時に『この人が出ている作品は見たい』と思えるような人たちばかり。例えばレンタルショップに成田凌ゾーンが出来て、若い子がそれを全部見てくれるような…そんな人になれたらと思います」。

賞金100万円についても「これまでの5年で、たくさんのすばらしい方々と出会った。この賞金でおいしいご飯を食べられたら」と、早速“座長”としての顔ものぞかせた。【大友陽平】