昨年2月に口腔(こうくう)がん(舌がん)の手術を受けた堀ちえみ(52)が7日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」に出演し、手術後初めてテレビで肉声を披露した。ネット上には感動の声があふれた。

司会の黒柳徹子は冒頭、堀と対面すると感極まって涙ぐみ、堀も号泣。「大変でしたけど、無事戻ってきました」とあいさつした。舌の6割以上を切除する大手術を経て、言葉は以前のように明瞭とはいかないものの、黒柳は「こんなにも話せるようになるんだ」と驚いた。

堀はステージ4の口腔がんと告知を受けた際、「生きて戻ってこられないという覚悟もいたしました」という。これまでにさまざまな重病を経験してきたことや、多くの子宝にも恵まれた人生を振り返り、当初は「これ以上、手術をして痛い思いをするのは嫌だ。痛みだけを和らげて、お迎えが来たら身を委ねて、どうぞ、っていうことで連れて行っていただこうと、そこまで覚悟していました」と明かした

しかし16歳の娘から「まだお母さんと私、16年しか一緒に住んでないんだよ。これでお母さんの人生が終わっちゃうなんて悲しすぎる」と泣かれたことで、「自分だけの命ではなく、娘のためにも生きなければいけない」と考え直し、手術を受ける選択をしたという。

ただ、舌の再建手術を受けた後、「口は閉じないし、舌ははみ出てて、自分の顔を見たときに職業柄『この先ないな』と思った。命は助かったけど、この先どうやって生きていけばいいんだろう」と、自身の変わり果てた姿にショックを受けたことも明かした。

それでも「がんは私にいろんな素晴らしいことを教えてくれたので、本当に生きていてよかった」と堀。これまでに数多くの病を経験したことについても「全部意味があったんだな、って。健康でいることはとても素晴らしいことだと思うんですけど、『なぜわたしが?』というふうに卑屈には絶対に思わないでおこう。生きているからこそ見えてくるものがたくさんあるって、私はとてもいい経験をさせていただけたと、今元気になれたからようやく思えるようになりました」と前向きな思いを語った。

堀の元気な姿に、ネット上では「堀ちえみさん、良かったね 一生懸命話してる姿を見て泣けてきた よくここまで回復された すごいなぁ」「堀ちえみさんキラキラしてる ひとことひとこととてもしっかりお話しされてて、どれも心にしみました。おかえりなさい」「ちえみちゃん強いなー。ほんと尊敬する」といった声が相次いだ。