東京・歌舞伎座で7月31日、翌日に初日を迎える「八月花形歌舞伎」に向け、新型コロナウイルス感染防止対策が公開された。

歌舞伎座側が明かしたところによると、俳優、スタッフ、関係者の計500人が抗体検査を受け全員が陰性、さらにその中から舞台に関わることが多い俳優、スタッフ約200人がPCR検査を受け全員が陰性だったという。

「八月花形-」は4部制を取る。この日は、片岡愛之助(48)中村壱太郎(29)による「連獅子」の舞台稽古が報道陣に公開された。通常よりも舞台奥で踊ったり、長唄、鳴り物は舞台用の特注マスクを着用する。2人の僧が掛け合う場面も、距離を取る演出がなされた。

公演開始と同時に、出演者が事前に収録したアナウンスが放送される。愛之助は「歌舞伎の生の舞台を十分にご堪能いただき、またお越しいただけますよう、全身全霊を込め、1日も早い事態収束の願いを込め舞台をつとめさせていただきます」と呼び掛けた。アナウンスは各部出演者が収録したものを、ランダムに放送される。

そのほか、劇場内の主な感染対策は以下の通り。

・入場時に検温、消毒

・チケットをもぎるスタッフは配置しない

・机の上にある演目あらすじを観客それぞれが取り、スタッフとの接触はしない

・公演中は扉を開放

・売店は1カ所で、水、お茶、のどあめの販売のみ

・劇場入り口、ロビーにある番頭席は設けない