18年の「第100回全国高校野球選手権大会」を追ったドキュメンタリー作品「甲子園:フィールド・オブ・ドリームス」(山崎エマ監督)が、今月21日から全国で劇場公開されることが5日、分かった。

マリナーズ菊池雄星投手やエンゼルス大谷翔平選手を輩出した花巻東(岩手)と、激戦区神奈川の強豪校・横浜隼人(神奈川)の球児や監督を約1年間長期取材したドキュメンタリー作品。米ニューヨークを拠点に活躍する映像作家の山崎氏が監督を務め、昨年11月に米ドキュメンタリー映画祭「DOC NYC」でプレミア上映され、6月には米スポーツ専門チャンネル「ESPN」で放送。日本人メジャーリーガーの原点や、高校野球が“日本社会の縮図”と位置づけた視点と手腕に、米国内でも大きな話題となっていた。

山崎監督は「『高校野球という日本独特の文化を、世界の人たちに知ってもらいたい』という思いで始動したプロジェクト。全米放送後に甲子園のことを初めて知ったアメリカ人が『KOSHIEN』に興奮し、語り合う様子に感銘を受けました。そんな本作が、日本の皆様にもお届けできる機会をいただき、感無量です」。

また、今月14日からは、1968年(昭43)公開の「第50回全国高校野球選手権大会 青春」(市川崑監督)も劇場公開される。今年は新型コロナの影響で、選抜や選手権大会が中止となった。山崎監督は「また高校野球が本来の姿を取り戻すまでの『つなぎ』の1つとして、そしていま一度この日本の風物詩を見つめ考える機会として、本作が役に立てばと願っております。全国の球児や関係者の方々にとっても、少しでも前に進むパワーの源にしていただければ幸いです」とコメントしている。