吉永小百合(75)が、122本目の映画「いのちの停車場」(成島出監督、21年公開)で初めて医師を演じることが6日、分かった。

在宅医療を通じて患者と向き合う医師を演じるにあたり、複数の医師から医療指導を受けて役作りを徹底。次代の日本映画を担う松坂桃李(31)広瀬すず(22)との初共演も実現する。

松坂は、吉永演じる大学病院の救命救急医・白石咲和子が、石川県の実家へ戻って在宅医療を行う「まほろば診療所」で働く背中を追い、診療所で働き始める元大学病院事務員・野呂聖二を演じる。「今回、吉永小百合さんとご一緒できること、大変うれしく思います。と同時にものすごく緊張しております。命の尊さが温かく、時に残酷なくらいゆっくり伝わってくるこの感情を大事にしながら、向き合っていければと思います」とコメントした。

成島出監督(59)の作品への出演も、初めてだ。松坂は「成島組の現場は初めてですが、本読みやリハーサルを重ね、しっかりと溶け込めるよう、良い緊張感をもって臨んでいきます」と気を引き締めた。

一方、成島監督は「主演の吉永小百合さんをはじめ、若手実力派俳優の松坂桃李さん、広瀬すずさんなど、豪華なキャスティングで本作を迎えることができ、ワクワクしています」と期待した。吉永とは、吉永が主演し、初めてプロデューサーを務めた14年「ふしぎな岬の物語」でもタッグを組んだ。「現代日本が抱える医療制度の問題点を背景に“いのち”とは何かを問いかけます。そして作品を通して“生きる希望”が持てるように仕上げたいと思います」とコメントした。