今年7月に亡くなった三浦春馬さん(享年30)の主演映画「天外者」(田中光敏監督)の公開記念舞台あいさつが12日都内で行われ、三浦翔平(32)ら共演者が登壇した。

映画は幕末の志士から明治を代表する実業家となった五代友厚にスポットを当てた作品。翔平は「春馬本人から五代の親友である坂本龍馬をやってくれと言われました。一緒にサーフィンした帰りの車の中でも台本の読み合わせをしました。周囲への気遣いが半端ない人。春馬がいたからこの役ができた。やっと幕を開けることができて感無量です。春馬とともにここにいます」と神妙に話した。

森永悠希(24)は「撮影現場では春馬さんに奮い立たされるようなところがありました。冒頭から緊張感たっぷりの映画です」。森川葵(25)は「春馬さんとは英語教室が一緒なんです。英語で演技される春馬さんを目の当たりにして感激でした」。五代の母役の筒井真理子(60)は「この映画の準備で忙しいときに、私の主演映画を見て感想を言ってくれる人です。五代役も本当に自然で…」と涙ながらに振り返った。妻役の蓮仏美沙子(29)は「春馬君とは高校の同級生で、企画書を手に本人からこの作品に誘われたクチです。夫婦役で『お互い年取ったね』と話してたのに」とそれぞれに春馬さんを振り返った。

田中監督は「三浦春馬は完成品を見ていない。アフレコの時に涙を浮かべていたのを覚えています。彼が作り上げた映画です。彼がいたからみんなが力を結集できたと思います」と結んだ。