渡部豪太(35)が新ブランド「O0u」(オー・ゼロ・ユー)の3DCGアバターモデル第1号に起用され、ブランドアンバサダーに就任し26日、東京・渋谷ヒカリエで記者会見を開いた。

O0uは、無農薬製法や省エネ管理を徹底した素材や、ペットボトルや古着から作られる再生ポリエステルや木材から生まれるリサイクル原料など、サステナブル(持続可能)な素材や製造技術にこだわったブランドとして31日に立ち上げられる。インターネット販売するが、デザインやパターンに3DCG技術を活用し、商品企画や制作の過程で作るサンプルの量を抑え、AIによる精度の高い需要予測を活用し、無駄な調達や生産、在庫を削減。客はアバターが商品を着た映像を見ることが出来るが、渡部を最新技術のグラメトリを使って撮影し、CGに取り込んでアバターを作り上げた。

渡部は「50台以上のカメラがついた球体に入ると、全方向から私を見ている。『撮ります』と言うと、シャッターがバシャバシャと切られる」と撮影を振り返った。その上で「私がデータ化される。全部、データとして渡部豪太が移行する体験は初めてでした。撮影をした昨年12月の渡部豪太は、永遠にデータとして保存されますし、老いることも楽しめるし、若くすることも出来る。すごく裾野の広い技術を体験させてもらった」と笑みを浮かべた。

アバターについては「拝見した時、自分だ、私が歩いていると。ランウェイを歩いたことはないけれど、渡部豪太が歩いていると思った」と感想を語った。その上で「いろいろな可能性があると思う。彼が踊りだすことも、お芝居することも可能。彼と会話することも出来るんですよね。いつか一緒にお酒が飲めたら…なんて。多岐に渡る可能性、汎用(はんよう)性を含め、付き合っていけたら。共演…そうですね。デュエットも出来ますよね」と笑みを浮かべた。

この日は実際に商品を着用した。「アバターには制作の段階から着てもらっていますけど、初めて現物を着ました。着心地が良く、しっくりした。巣ごもりで家にいることも多いけれど、家で仕事しようかなという時に羽織って気分を上げることも出来るし、買い物も…何だったらお芝居も見に行こうと高揚する。人に会いたくなる服でもある」と感想を語った。

O0uは1度、購入した商品の補正、補習の対応を行い、着なくなった商品を回収し、可能な限りアップサイクルに回し、不用品を価値ある商品としてよみがえらせる循環システムで、サステナビリティを追求する。

渡部自身、サスティナブルに昨今、強い関心を持っている。「お魚屋さんやお豆腐屋さんに行く時、容器を持っていって『これに入れてください』と言う。ペットボトルの飲み物が好きなんですけど、買うのにちゅうちょするようになった。テークアウトのコーヒーも水筒を持って行って、入れて持ちかえる。ゴミになる無駄なものは出さないよう心掛けています」という。その上で「たくさんの技術があって、便利な生活を送らせてもらっていますが、長く続くとは思えない。すごく便利なものに依存してしまっていると思う」と訴えた。