女優の道を生き抜き「大阪のお母さん」と呼ばれた、女優浪花千栄子さんをモデルにしたNHK連続テレビ小説「おちょやん」(月~土曜午前8時)。愛国ものの芝居を続けてきた、千代(杉咲花)と夫で座長の天海一平(成田凌)率いる鶴亀家庭劇でしたが、戦禍は激しくなるばかり。大阪の街も大空襲に見舞われ、芝居の街だった道頓堀は見る影もありません。やがて日本は敗戦を迎えます。多くの犠牲を前にして、自分たちの芝居が市民を高揚させてしまったのではないかと、千代は悩みます。次回のあらすじを紹介します。

昭和20年3月13日深夜、大阪の街が大空襲に見舞われた。公演のため京都に来ていた千代と一平は、そのことを聞き、急ぎ道頓堀に戻ってくるのだった。千代の目には壮絶な光景が広がる。福富楽器店は焼かれて跡形もなくなり、かつての岡安の店前もひどいありさまだった。シズ(篠原涼子)を含め、道頓堀の人々が無事かどうか、気がかりでならない千代。近所の人々は言葉少なげに遺体安置所を指さすのだった…。