岡山の果実和菓子に魅せられた女子高生が老舗和菓子会社に就職、奮闘と成長を描いた映画「しあわせのマスカット」(5月14日公開、吉田秋生監督)の完成披露会見が22日、都内で行われ、主演の福本莉子(20)らが登壇した。

映画単独初主演の福本は「撮影したのは高校卒業後の2年前なので、その当時を見るのは恥ずかしいけど、すてきなキャストに支えられ、無事公開が決まってよかった。岡山の大自然や魅力がつまった作品です」とPRした。

福本演じる主人公が配属されるぶどう園農家の頑固なおやじ役の竹中直人(65)は、福本がぶどう園で転がり落ちるシーンが印象に残ったという。「ぶどう園が坂道のところにあったのですが、ころげ落ちる姿がとてもかわいかった。小学生のようで。とてもチャーミングでした」。吹き替えなしで演じたという福本は「無事に1回で撮影できました」と笑った。

同作は岡山市や倉敷市などでオールロケで撮影された。岡山の印象について福本は「岡山は晴れの国だと知りました。本当に自然もいっぱいで元気なところ。倉敷での撮影は観光している気分になりました」。竹中も「気候は穏やかで社員マスカットもおいしいし、商店街の中でおいしいピザ屋さんも見つけました。ロケをしている時、『タケチュウ』と大学時代のあだ名で呼ばれたので、誰かと思ったら、多摩美大時代の後輩でした」と振り返った。

また、同作で主人公がデザインしたマスカットを使った和菓子が、岡山の老舗和菓子会社「宗家 源 吉兆庵」で商品化され、この日から発売された。会見にはほか長谷川初範、中河内雅貴も出席。