宝塚歌劇団は24日、東京、大阪、兵庫などへ3度目の緊急事態宣言が発令されることを受け、26日から兵庫・宝塚大劇場、東京宝塚劇場などの上演を取りやめると発表した。

発令日までの期間が短かったことから、ファンへの案内時間確保のため、25日は上演する。

兵庫・宝塚大劇場で上演中の花組公演「アウグストゥス-尊厳ある者-」「Cool Beast!!」、東京宝塚劇場の星組公演「ロミオとジュリエット」については、26日から5月10日まで。

大阪・梅田芸術劇場で5月1日に開幕予定だった宙組トップ真風涼帆主演の「Hotel Svizra House」は全公演、4月22日に宝塚バウホールで開幕した宙組スター和希そら主演の「夢千鳥」も5月3日の千秋楽まで取りやめる。

同劇団によると、政府から「無観客化、延期などを実施すると多大な混乱が生じてしまう場合も想定され、例外的に25日から直ちに実施しないこととして差し支えないこともある」と示されたことから、ファンの混乱回避のため、25日の上演を決めたという。

今回、中止となった公演の中でも、宝塚大劇場での花組公演は、トップ娘役華優希、人気スター瀬戸かずやらの退団公演。同劇場千秋楽の10日にはサヨナラショーが行われ、ライブ中継、配信される予定だった。同中継、配信について「抽選結果発表、一般発売の日程は、決まり次第ご案内させていただきます」としたままで、無観客上演による配信も含め、今後のスケジュールについて「現状では、何も決まっていません」とした。

同劇場では、5月15日から次作、月組トップ珠城りょうらの退団公演となる「桜嵐記(おうらんき)」「Dream Chaser」が開幕予定だが、有観客での公演再開日程についても、今後の政府、自治体からの発表を踏まえて決める。

昨年は緊急事態宣言などもあって、7月17日の宝塚大劇場再開まで約4カ月、上演を取りやめ、戦後初の長期休止となっていた。