柳楽優弥(31)田中泯(76)が13日、江戸東京博物館で、ダブル主演の映画「HOKUSAI」(28日公開、橋本一監督)のイベントに出席した。

同作は世界的に有名な画家・葛飾北斎の知られざる生涯を描いた、オリジナルストーリー。葛飾北斎の青年期を柳楽が、老年期を田中が演じる。撮影は2年前だが、新型コロナの影響で公開が1年延期となった。

柳楽は「今まで経験したことのない延期で、葛飾北斎という映画が持つ力強さ、生き方、葛飾北斎自身のエネルギーが、映画を通して伝わったらいいなと思います」と、力を込めた。

田中は「まだ、2年前の日々が頭にしっかりと残っている。柳楽さんと全力以上の時間を過ごしてきました。今の状況の中で、どのように受け止めていただけるかわかりませんが、作品全体のなかで、強烈な情熱が伝わればいいなと思います。ドキドキしています」と、思いを口にした。

イベント前には、館内にある葛飾北斎の作品を観覧したといい、柳楽は「これだけ名作が集結していて、全て本物で圧倒されました。映画のプロモーションで、本物の絵を見られてラッキーだなと思っています」と笑顔を見せた。

イベントでは、書家の紫舟氏もゲストで登壇し、本作をイメージした作品を生パフォーマンスした。「困難な世の中ですが、『生き抜け』というメッセージを書きました」。柳楽は作品を前に「本当に、圧倒されるというか。生き抜けという言葉も、この時代にすごく響く。北斎を通じて生命力を感じています」と、語った。