脳科学者の茂木健一郎氏(58)が、女子テニス世界2位の大坂なおみ(23=日清食品)の記者会見拒否について「全面的に支持する」とし、「会見は選手がやってもいいと思ったときのオプションで十分である」と私見を述べた。

茂木氏は31日、「テニス選手の使命はコートでベストを尽くすことであって」のタイトルでブログを更新し、「大坂なおみ選手の記者会見拒否を全面的に支持する。大坂選手のステートメントにあったように、記者会見を義務にするのはおかしい。選手の精神のコンディションなどで、選択できるようにすればいい」とした。

大坂は27日に自身のSNSで「選手の精神的なケアを無視している」として、全仏オープン期間中の会見拒否を宣言し、30日の1回戦終了後、記者会見を拒否。これに対し、大会は1万5000ドル(約165万円)の罰金を科すと発表。また、全豪オープン、ウィンブルドン、全米オープンを合わせた4大大会の主催者は合同で、声明文を出し「このままメディアへの義務を無視続けると、さらなる違反につながることを大坂に通達した。違反を繰り返すと、大会からの追放、多額の罰金や4大大会への出場停止など、より厳しい制裁を受けることになる」と警告を発した。

茂木氏は「四大大会の運営側が大坂選手を非難する声明を出したのは承服しかねる。テニス選手の使命はコートでベストを尽くすことであって、詮索好きのジャーナリストの質問に答えることではない」とし、「コートの中のプレイだけで、十分に記事や番組はできるはずだ。会見は選手がやってもいいと思ったときのオプションで十分である」との考えをつづった。