音尾琢真(45)が21日、東京・丸の内TOEIで行われた映画「孤狼の血 LEVEL2」(白石和彌監督)公開記念舞台あいさつで、18年の前作の撮影後、白石和彌監督(46)から続編で松坂桃李(32)とバディを組むというプランを持ち掛けられたものの、現実はそうではなかったとボヤいた。

松坂は前作で、主演の役所広司が演じた違法行為も辞さず暴力団とも深い関係を持つ呉原東署の暴力班捜査係主任・大上章吾の下で働く大卒の新人刑事・日岡秀一を、音尾は広島仁正会加古村組の荒くれ者・吉田滋を演じた。

音尾は「前作を撮り終わった後に、白石監督とお食事をした時、軽い感じで『音尾君、次はね、僕は桃李君とのバディものにしようと思っているんだよ』と。結構、期待していたんですけど」と、白石監督との食事の席での会話を明かした。

ただ前作から3年後を舞台に描き、実際も3年後に公開された今作では、松坂演じる日岡は、抗争に巻き込まれて殺害された大上の後を継ぎ、広島の裏社会を治める刑事に成長した役どころだった。一方、音尾演じる吉田は、暴力団のフロント企業「パールエンタープライズ」の社長という役どころで、鈴木亮平(38)演じる五十子会上林組組長・上林成浩に脅され、従うことを余儀なくされた役どころだった。全くバディではなく、日岡とバディを組んだのは、元公安担当の警察官・瀬島孝之役の中村梅雀(65)だった。

音尾は「ふたを開けてみたら、全くバディものではないですし、梅雀さんがバディですし。私なんか、七三分けにされていましたし…どういうことですかね? 期待していたんですよ、こっちは!」と、白石監督に観客の前で不満混じりの“公開質問”をたたきつけた。白石監督は「でも当初、僕の中では日岡と吉田のバディがいいなぁと思ったんですけど、最初の打ち合わせで(スタッフ)みんなから『ないね』と言われました」と苦笑い。音尾が「ないんですって」と失望を口にすると、同監督は「まだ諦めてないですからね」とフォロー? していた。