新型コロナウイルスに感染し、入院していたタレント野々村真(57)が26日、月曜レギュラーを務めるフジテレビ系「バイキングMORE」(月~金曜午前11時55分)に出演し、約1カ月ぶりに仕事復帰を果たした。

MCの坂上忍(54)から「おかえり」と話を振られると、ほおがやせ、やつれた印象の野々村は「ただいま。ありがとう」と答えた。

感染時について「もうだんだん自分で呼吸することが苦しくて、怖くなって救急車を呼んだ。自分で息ができなくなってくる状況。息が相当苦しくなって不安っていうか怖くて怖くて」と振り返った。

救急車を2度呼ぶも、保健所からの判断で、入院の許可は下りなかったという。「この不安というか恐怖ったらね、もう半端なくて…」と心境を明かした。

ようやく入院許可がおり、入院したが、一日目は記憶もおぼろげだという。人工心肺装置「エクモ」装着一歩手前の状態だったといい「おれ死にかけていたんだなって。驚いたね。自分がまさかね。だっておれ基礎疾患も何もないのに…」と切迫した表情を浮かべた。

後遺症については、味覚障害が若干残っている程度といい、リハビリ中。「本当に怖いっていうこと。ぼくですら一日遅れで、これでもラッキーだった。運があった。だから本当に自分はかからないとか思わない。絶対にかかったら、そういう状況になったら後悔しても遅いから。本当に今はもうみんなを助けることができないかもしれない状況であること、たくさんの運がつながっていかないと、助からない状況に来ているんだよっていうことを、それだけは本当に分かっていただきたい」と医療逼迫(ひっぱく)の現状を自身の経験をもとに訴えた。

野々村は25日に、自身のYouTubeチャンネルで、退院したことを報告。「精神的にも肉体的にも苦しい日々が続きましたが、24時間医療従事者の皆さんが献身的に治療や看護をしていただいて、そのおかげで命を救っていただくことができました。本当に医療従事者の方々には感謝しかありません」などと話していた。

野々村は先月30日、仕事関係者に新型コロナ感染者が確認されたため自主的にPCR検査を受けた。その結果、陽性と診断された。自宅療養を続けていたが症状が悪化したため、今月5日から入院していた。