演歌歌手神野美伽(56)が30日、都内でバースデーライブを開催した。新型コロナウイルス対策を十分に行い、「天城越え」をギター1本で歌唱するなど、全13曲を披露した。

この日は神野にとって56歳の誕生日。自らの人生を20代、30代と振り返る詩を朗読した後、「今日いちばん歌いたかった曲です」と前置きして、穏やかに年を重ねていくことの尊さを歌った「人生の扉」(竹内まりや)を歌唱した。

頸椎化膿(けいついかのう)性脊椎炎で手術を受けてから、約1年4カ月。体調は良好だが、体の中にはボルトやチタンがあちこち入っている。「病気は治りましたけど、元の体には戻らない。今はそれでも生きていこう、という気持ちです。毎日が非常に大切に思いながら生きられる年齢になりました」と前を向く。

神野は「お客さまが、音楽を聴こうという気持ちになってくださっているのかと葛藤はありました。それでも聴こうとして来てくださる方がいらっしゃるのは本当にありがたいです」と感謝した。

その上で「通常の演歌のコンサートができていない時期が続く中で、今は演歌を歌いたい気持ちがすごく強くて。どの世代でも知っているような、演歌のスタンダード・ナンバーと言えるような有名な曲をあえて歌ってみたいと思ったんです。やりたいことを全部詰め込んだライブになりました」と話した。