来春に上演される丸美屋食品ミュージカル「アニー」(4月23日~5月9日、東京・新国立劇場)のアニー、孤児役オーディションの合格者が14日、発表された。

主役のアニー役に、山崎杏さん(9)と山本花帆さん(10)が選ばれた。

名前を呼ばれた山崎さんは、背筋をピンと伸ばし、堂々と椅子から立ち上がりまっすぐ前を見つめた。大きく深呼吸をした後、目頭を押さえ、涙を拭い、「今でも信じられなくて、最初名前を呼ばれた時は聞き違いだと思った。本当にびっくりしました」と、驚きの表情を浮かべた。

山本さんは決まった瞬間、驚きの表情を浮かべ、椅子から立ち上がり、マスクの上に手を覆い涙を流した。「名前を呼ばれた時、びっくりして、ちょっと緊張していたんですけど、うまくオーディションができたし、すごくうれしくて、泣いちゃいました。感動しました。すごくうれしかったです」。

「アニー」は、1924年に米で新聞連載された漫画「小さな孤児アニー」を原作として制作されたブロードウェイ・ミュージカル。日本では1986年に初演されて以来、来年で37周年を迎える。また、アニー生誕100周年の記念の年でもある。山崎さんは「元気で明るいアニー、100周年っていうこともあるので、今までにないアニーを作りたいです」と意気込み、山本さんは「お客様に明日からまた『頑張ろう』と思ってもらえるようなアニーになりたいです」と力を込めた。

山崎さんは、劇団四季出身の両親をもつ。「お父さんお母さんの影響で、3歳でバレエを始めて、4歳でミュージカルを始めました」と明かし、「昨日、オーディションの間の時間に、音楽スタジオに行って、お父さんと一緒に練習したんです。それが無かったらもしかしたら合格できてなかったかもしれない」と合格できた要因を分析しつつ、父へ感謝した。

山本さんは今回のオーディションが2回目の挑戦。「前回は一次審査で落ちてしまった。悔しくてまたリベンジしたいと思って挑戦しました」と話した。2人の将来の夢は「女優になること」だという。

7日に芸能事務所「スターダスト」が開催した「第2回 スター☆オーディション」の最終選考会で審査員特別賞を授賞した山本さんは、憧れの女優に同事務所所属の葵わかな(23)を挙げ、「わかなさんはミュージカルでも活躍してるし、テレビでも活躍していらっしゃる。わかなさんみたいな人になりたいです」と話した。

一方の山崎さんは中村アン(34)を挙げ、「たまたま名前が同じっていうのと…(笑い)。モデルとしても活躍しているし、ドラマにも出演しているからすごい尊敬していて。憧れています」と目を輝かせた。

孤児役には、新谷彩羽さん、成瀬みずきさん、山口菜々美さん、久住星空さん、小田島優月さん、北村栞さん、深澤七子さん、シーセンきあらさん、黒川明美さん、小林桜さん、神澤七緒さん、岩淵心咲さんら12名が選ばれた。