俳優菅田将暉(28)と女優小松菜奈(25)が15日、所属事務所やそれぞれのSNSを通じて、結婚したことを発表した。2人は、16年5月公開の映画「ディストラクション・ベイビーズ」で初共演したことがきっかけで出会ったが、15年の夏に、菅田をインタビューした。

当時22歳。すでに主役から脇役まで幅広く演じる姿が目につく存在だった。ちょうど民放の連ドラでは初主演作だったテレビ朝日系「民王」の撮影の合間をぬっての取材。ロケ現場だったホテルのソファで「人間・菅田将暉として10年後は?」と質問すると、意外な答えが返ってきた。

「幸せな家庭が持てていればいいですね。結婚願望は常にあります。3人兄弟の長男なので、一家としての名前も残さないといけないですから。でも、結婚できるって、単純にすごくないですか? 経済力が伴い、かい性が何だとかもあるでしょう。電気代、水道代、家を借りるとか、車を買うとか大変じゃないですか。そういうことを、僕は今1人ではできないので、すごいなと思います」

小松と出会った「ディストラクション-」の撮影は終わっていたタイミングで、すでに結婚を意識していた…というのは妄想がすぎるかもしれないが、役者として変幻自在に好演する一方で、人間くささが印象的だった。

17年末の「日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞」で主演男優賞を受賞した際には、こんなこともあった。17年は映画公開作4作で主演のほか、歌手デビューや、大河ドラマ出演など“激動”の1年。授賞式当日が仕事納めということもあり、授賞式以外の取材なども組み込まれていた。記者は当日の取材や会場でのアテンドを担当。式の流れを説明する際、本人にはサプライズでスタッフが内緒にしていた、ある情報番組の生中継の内容を、記者がそうとは知らずに明かしてしまった。気まずい空気が流れる中、「大丈夫ですよ! 聞いてなかったので」とニヤリ。冷や汗をかく記者を、とっさの切り返しで笑い話に変えてくれた。

役者同士、お互いの才能を認め合う部分はもちろん大きいと思うが、人間くささを常に感じさせる菅田の人柄に、小松もほれ込んだのだろうことは、きっとこちらの妄想ではないだろう。【大友陽平】