タレント荒木由美子(61)が18日、九州佐賀国際空港で行われた「佐賀-上海線就航10周年企画『中国路線プロモーション』」のイベントに出席した。79~80年に放送されたテレビ朝日系主演連続ドラマ「燃えろアタック」の同名主題歌を熱唱して、オンラインでつないだ佐賀、上海の両空港から大きな拍手を浴びて「シェーシェー」と中国語でお礼を述べた。同路線は2012年(平24)の1月18日に就航した。

佐賀・神埼市出身の荒木は、76年に第1回ホリプロスカウトキャラバンで審査員特別賞を受賞して上京した。「16歳まで神埼で育ちました。小さい頃は、夏になると唐津に海水浴に行って有田の陶器市に行ってました。佐賀の素晴らしさを中国にも伝えたい」と振り返った。

83年に歌手湯原昌幸(74)と結婚して引退。義母の介護などを経て、04年にタレント活動を再開したが、それを後押ししたのが中国での絶大な人気。「燃えろアタック」は、中国で「排球女将」の題名で放送され、視聴率85%を記録する超人気となった。荒木は役名の小鹿純子の中国語読み「シャオロン・ツーツー」として、今でも中国では老若男女に絶大な人気を誇る。「40年たった今でも、中国にはファンの方がいてくださいます。中国の方の思いが後押ししてくれて、それからは毎年のように中国に行って、番組にも出演させていただいています。今、路線はコロナで運休していますが、第2の故郷の上海のためにもお役に立てれば」と笑顔を見せた。

湯原と結婚の際は、佐賀市内の佐嘉神社で挙式した。「今でも、佐賀に帰ってきた時は必ず手を合わせに来ています。『燃えろ-』が中国の方に支持してもらえたのは、負けない精神をドラマから学べたから。それは佐賀の葉隠れの精神にも似ていると思います」と話した。

山口祥義佐賀県知事(56)は「佐賀には新しくて魅力的なものがたくさんあります。そして“小鹿純子”のように長く愛されるものもあります。それを中国に伝えたい」。荒木は「やる気満々、それがよか!」と佐賀弁で話した。【小谷野俊哉】