お笑いコンビ、2丁拳銃の小堀裕之(48)が25日、都内で脚本、演出、主演の3役をこなす朗読劇「ハンカチ」(27~30日、東京・下北沢シアター711)の発表会見に出席した。

09年に上方落語台本大賞を受賞した、自身の作品の舞台化。小堀は「主人公以外を他の演者さんにやってもらって、朗読劇にしています。最初に関西で上演した時に、主人公を落語家さんにやってもらったんですけど動きがうまくいかない。それで、主人公は中央で座布団に座ってしゃべりながら、他の演者さんは立ってという形式になりました。自分で主人公を演じるのは初めてです。75分間くらいで、朗読劇と言いますが、結構動いています」と説明した。他に自作の落語「焼きうどん」「運動会」「拾った財布」を合わせて舞台化している。

落語を書き始めたきっかけについて、小堀は「08年くらいから笑福亭鶴瓶さんが落語を熱心にやり始めたので見に行きました。鶴瓶さんが出ていた『パペポTV』が好きで、弟子になりたかったくらいなんです。そうしたら『パペポTV』のことを『私落語』というものにしていた。それで、自分も『すべらない話』に出たくて、自分のことを落語にしてみようと書き始めました。今までに20本以上書いています。2丁拳銃のネタから落語にしたものも何本かあります」と振り返った。

「ハンカチ」は小堀の夫婦の実話を落語化。けんかばかりしている夫婦が、やっぱり愛し合っている“夫婦愛”を描く。浮気癖のあるクズっぷりで知られる小堀だが「主人公はクズな旦那。嫁さんの誕生日の話です。クズ旦那の浮気を隠すのを手伝ってくれる親友役を相方の川谷(修士、47)に頼みました。うちと同じで、いっぱい浮気がばれてけんかばかりしていますが仲はいい。嫁は『私、大分貢献してるから金寄越せ』と言っております。ギャラの8割くらいは生活費として渡そうと思っています」と話した。

相方の川谷からは舞台について「漫才だけにせえや」と怒られるという。小堀は「落語で興味を持ってもらって、漫才の2丁拳銃を見に来てもらえればと思っています。バンド活動も同じ」。ゆくゆくは「ハンカチ」が映画になればと願っている。「主役はギターが弾ける人がいいので、トータス松本さんなんかいいですね。嫁役は高畑充希さんが好きなんで、お願いできたら。僕自身は脚本で関わって、チョロっと出られれば。監督、主演が理想なんですけどね。本当のクズって愛されるんです。ザ・ブルーハーツの『リンダリンダ』みたいにドブネズミの美しさを掲げて、言い訳して回っている感じです」と話した。

浮気がばれて家に帰らないクズっぷりも、それをネタにトークで笑いを取る、芸人らしいたくましさを見せる小堀。今までの最高について「12人、愛人がいました」と2丁拳銃ならぬ“12丁拳銃”であることを明かした。モテモテのコツについては「マメです。浮気はスケジューリングが大変なんです」と言い切った。

昨年6月に女性問題が報じられて、謹慎からいまだに復帰できないアンジャッシュ渡部建(49)へのアドバイスを求められると「イメージがよかったから大変ですね。僕は逆に、元々イメージが悪いから。人生は山あり谷ありですから。そのうち帰って来るでしょう」と話した。