サッカー元日本代表FWでタレント、サッカー解説者の武田修宏氏(54)が2日、TBS系情報番組「まるっとサタデー!」(土曜午前5時半)に生出演し、サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグE組に入った日本の行方を解説した。

3月31日付で30年以上、在籍した大手芸能事務所ホリプロを退所し、フリーで活動しての“初仕事”となった。武田氏は日本代表に1次リーグ突破の可能性があると強調した一方で、日本がW杯出場を逃し“ドーハの悲劇”と呼ばれる、93年米国大会アジア最終予選イラン戦でチームメートだった森保一監督が、結果が出ずに解任論にさらされていた中、励ましたことを明かし、自分が“影のMVP”だと胸を張ってアピールした。

武田氏は、サッカー通として知られ、WOWOW「リーガダイジェスト!」でMCを務める、Hey!Say!JUMP薮宏太(32)とともにゲストとして出演。11月23日の初戦でドイツ、同27日の2戦目で大陸間プレーオフ(コスタリカ-ニュージーランド)の勝者、12月1日の3戦目でスペインと戦う、厳しい組み合わせにも、対戦国との経験値があり突破の可能性はあると強調した。

<1>ドイツ MF遠藤航(シュツットガルト)、MF原口元気(ウニオンベルリン)、FW浅野拓磨(ボーフム)、DF板倉滉(シャルケ)と、ドイツで活躍する選手が代表内に多いと指摘。「ドイツ人の長所は高さ、強さ。日本人の良さは俊敏性…逆にドイツは(俊敏性が)苦手。戦えない相手ではない。勝つ可能性も十分あるし、勝ち点1もある。ドイツも初戦でアクセル全開で来ない。接戦もある」と分析。期待の選手に、中盤では「日本の心臓…攻撃と守備の中心で、ドイツを止められる」と遠藤を、FWでは「50メートル5秒7。フィジカルも強く、ドイツの選手の裏に抜けられる」とFW前田大然(セルティック)を挙げた。

<2>コスタリカ-ニュージーランドの勝者 21年7月に東京オリンピック(五輪)準々決勝で0-0ながらPK戦4-2で勝った、ニュージーランドの方が「五輪で勝っているし、戦いやすい」と指摘。

<3>スペイン 東京五輪準決勝で延長戦の末、0-1で敗れたが「接戦で敗れた。何試合もやっているし、J1浦和レッズとJ2徳島ヴォルティスの監督はスペイン人(浦和はリカルド・ロドリゲス、徳島はダニエル・ポヤトス)でスペインのサッカーは慣れている。久保建英選手(マジョルカ)に期待したい」

武田氏は、ドイツに1-1、2戦目は勝ち、3戦目のスペインに0-0引き分けの、勝ち点5での1次リーグ突破を予想。一方、薮は「えぇーっ…2勝1分けが1番、うれしいかなと思うけれど、かなり厳しいグループなのは間違いない。勝ち進むと、いずれ当たることは決まっている」と語った。その上で、武田氏が「ドーハに行って、2人で応援しましょう」と呼び掛けると「行きましょう」と、うなずいた。

また武田氏は、森保監督を“ドーハの悲劇”でチームメートだったラモス瑠偉氏、JFL鈴鹿FWカズ(三浦知良)とともに食事会で激励したと振り返った。「森保監督がこの時、あまり勝てていなくて次、負けたら解任だという、すごいうわさがあって。プレッシャーがかかった時に、ラモス瑠偉さんと三浦知良さんと日本代表の斉藤俊秀コーチと一緒に食事して、激励してあげたんです。そうしたら(本大会出場を決め)影のMVPですかね」と胸を張った。