3月末でフジテレビを退社し、4月から吉本興業とマネジメント契約を結んだ久代萌美アナウンサー(32)のロングインタビュー第2回。

契約に至るまでの心境に続き、今回は夫で人気YouTuberの、はるくん(26)との生活で感じたこと、自身のYouTubeチャンネル開設計画などについても語った。インタビューは全3回に分けてお届けする。【取材・構成=松尾幸之介】

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転職に関しては夫の、はるくんにも当然、相談をした。「いいと思うよと言ってくれました。主人は基本的には私の考えを尊重してくれます。私がそうって思ったら全部、背中を押してくれますね」。20年12月に結婚。休日には夫のYouTube撮影を手伝うこともある。「RECボタンを押したり、サムネイルを撮ったり。買い出しを手伝ったりもしますね。新しい企画どう思う? って言われて会議もします」。

そうした生活を経験する中で、テレビとYouTubeの違いも認識するようになった。どちらにも利点、欠点があるといい、企画から撮影、編集まで全て自分たちで行うYouTubeについては「良い意味で見せたい自分を見せることができる。嫌なことは(編集で)切ればいいので。でも欠点として、自分の持っている価値観以上のものは生まれないんですよ」と語る。

反対に多くの人が絡んでひとつの番組を作っていくのがテレビ。「他の人に編集されるし、方向性も決められるので、できあがってふたを開けてみないとどうなるかわからない。でも、それによって良くなることもあって。自分も知らなかった自分の一面を、知らない人が発掘してくれるんです」。そうした部分は、夫も「いいな」と語っていたと明かし「音やカメラ、構成だったり、いろんなプロが私のことをこういう風に放送しようって思った集大成がオンエアになっている。第三者の目線から私をこういう風にみせようとしてくれている環境ってやっぱりありがたいんだなと思いましたね」と話した。

自身のYouTubeチャンネル設立の計画もある。「やりたいですね。語呂がいいので、『くっしーチャンネル』とかどうかな。早くやらなきゃと思っているんですけど、自分にいっぱいいっぱいすぎて、どんどん先延ばしになっちゃってます」と苦笑いを浮かべる。テレビの世界を経験したからこそ「自分で全てを設定して遂行するって大変ですよね」と語り「やってもらって、聞かれたことに答えるとか、受け身の方が楽なんですよ。やっぱりテレビってありがたい環境だなと、より深く思いました」。

吉本入り後はタレントとして再びテレビ局に足を運ぶようになり「またお台場(フジテレビ)に行きたいですね」と話す。地上波番組に次々と出演を果たしているが「次ですよね。2巡目がくるかこないかが大事」と至って冷静だ。「よく芸能人の方がスケジュールが白いと不安だと言っていた気持ちがわかってきました。怖いですけど、またお仕事がもらえるように頑張ります。『募集中』って書いておいてください」と笑った。(続く)

 

◆久代萌美(くしろ・もえみ)1989年(平元)10月6日、東京都生まれ。首都大学東京(現東京都立大)時代は細菌の研究などに励んだリケジョで、12年フジテレビ入社。「笑っていいとも!」「さんまのお笑い向上委員会」「ワイドナショー」などにレギュラー出演し、22年3月末に退社。吉本入り後はBSよしもとの「別冊!CHEF-1グランプリ~出場者の店全部食べます!~」のナレーションのほか、バラエティー番組などにも出演。趣味はドラム、料理、アニメ・ドラマ観賞。162センチ。血液型A。