米俳優ジョニー・デップ(58)が1日、インスタグラムを更新し、元妻アンバー・ハード(36)と互いを名誉毀損(きそん)で訴えていた民事裁判に勝訴した思いをつづった、声明文を公表した。

デップは「6年前、私の人生、私の子供たちの人生、私に最も近い人々の人生、そしてまた、長年にわたって私を支え、信じてきた人々の人生は、永遠に変わりました。すべてが瞬く間に」と振り返った。

デップは、ハードが18年に米紙ワシントン・ポストの紙上で虚偽のドメスティックバイオレンス(DV)被害を主張したことで名誉を傷つけられたとして、5000万ドル(約65億円)の賠償を要求。逆にハードも、DV疑惑を虚偽だとしたデップ側の弁護士の発言が名誉毀損(きそん)だとして、1億ドル(約130億円)の損害賠償を求めて反訴していた。

デップは、ハードとの一連の問題に関する報道も、大きな影響を及ぼしたとつづった。

「虚偽の、非常に深刻で犯罪的な申し立てがメディアを介して私に課され、それが私に対して起訴されることはありませんでしたが、憎むべきコンテンツの無限の弾幕を引き起こしました。それはすでにナノ秒以内に2回、世界中を旅しており、私の人生とキャリアに大きな影響を与えました」

その上で、デップは「6年後、陪審員は私に私の人生を取り戻しました。本当に謙虚です」と感謝した。

また、今回の裁判は「私が直面するであろう法的ハードルの高さと、私の人生への避けられない世界的な光景をよく知って、この事件を追求するという私の決定は、かなりの考えの後にのみなされました」と、熟慮の上に臨んだものだと説明。その上で、訴訟を提起した目的について「結果に関係なく、真実を明らかにすることでした。真実を話すことは、私が私の子供たちと私を支えてくれたすべての人々に負っているものでした」と説明。「ようやくそれを成し遂げたことを知って安心しました」とつづった。

南部バージニア州フェアファクス郡裁判所の陪審は1日、主にデップ側の主張を認める評決を下し、元妻に損害賠償計1500万ドル(約19億5000万円)の支払いを命じた。一方、陪審はハードの訴えも認め、デップ側に200万ドル(約約2億6000万円)の支払いを命じた。

ハードもインスタグラムを更新。「今日は、言葉に出来ないほど失望しています。証拠の山が、私の元夫の不釣り合いな力、影響力、そして動揺に立ち向かうのに、まだ十分ではなかったことに心が痛む。さらに失望しているのは、この評決が他の女性にとって、挫折を意味するから。女性に対する暴力が、真剣に受け止められるべきであるという考えを後退させることになります」などとつづった。